マカオ、中国人女性客カジノゲームに熱中する隙にポケットの中から多額のチップ盗まれる

 マカオ・コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設のカジノ施設で11月22日、カジノゲーム中の女性客が上着のポケットに入れていた額面1万香港ドルのゲーミングチップ3枚、計3万香港ドル(日本円換算:約42万円)分を盗まれる事件が発生。

 マカオ司法警察局の発表によれば、事件発生時刻は11月22日午後4時頃。女性客はおよそ1時間ほどテーブルゲームに熱中していたが、その後、ポケットに入れていたチップがなくなっていることに気づき、何者かに盗まれたとして警察に通報したという。

 その後、警察が捜査に着手。監視カメラ映像の分析などを進めて結果、容疑者の特定に成功。カジノ施設のセキュリティ部門に見つけ次第取りおさえるよう要請したとのこと。翌日夜になって、容疑者が同一エリアにある別のカジノ施設を訪れた際、セキュリティスタッフが取り押さえ、警察に身柄を引き渡したという。

 容疑者は中国本土出身の自称無職の男(46)で、警察の調べに対し、犯行を否認しているという。ただし、監視カメラ映像などの証拠があることから、警察は男を加重窃盗罪で送検する方針。目下、盗まれたチップの行方について、捜査を続けているとした。

 マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約140万円)以上の高額チップも存在する。

 チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…
  2.  マカオには、政府とカジノ経営コンセッション(カジノ経営権契約)を締結するカジノを含む統合型リゾー…
  3.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  4.  マカオ治安警察局など複数部門は1月22日、マカオ半島北部に位置し、中国本土との主要な陸路の玄関口…
  5.  マカオ司法警察局は1月21日、地元の洋酒コレクターの女性宅に勤務するフィリピン人のホームヘルパー…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun