マカオ国際空港が年内の「A-CDM」導入を目標に掲げる…遅延減少策の一環

 マカオ国際空港運営会社にあたるCAMは1月10日、同月8日に同社の鄧軍会長一行がマカオ民航局の陳穎雄局長を訪問し、同空港の昨年(2019年)の事業総括報告のほか、今年(2020年)着手予定のプロジェクトや目標設定についての報告と意見交換を行ったと発表。

 マカオ国際空港では、中国国家民航局のガイドラインに従い、年内のA-CDM(Airport Collaborative Decision Making、空港における協調的意思決定を実施するための施策)導入を目標として掲げたとのこと。これに伴うリソースの効率化によって、フライトの遅延を減少させることが狙いという。

 また、このほか、空港サービスと旅客トラフィック管理について重点的に取り組むとし、コンサルティング会社に委託し、出発待合室及び旅客ターミナルビル南側の拡張エリアにおけるトラフィック管理の改善点を洗い出すとした。

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)にそれぞれ1日2往復、福岡に週4往復就航しており、いずれも全日空とのコードシェア便となっている。3都市とも昨年増便されたばかり。

 昨年の年間旅客数は対前年16%増の延べ960万人超、発着回数は18%増の延べ7.7万回超に上った。年間旅客数が前年を上回るのは2012年以来8年連続、開港以来最多記録の更新は2015年から5年連続で、好調が続いている。

マカオ民航局を訪れたマカオ国際空港運営会社CAMの鄧軍会長一行=2020年1月8日(写真:CAM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオでは台風による災害がしばしば発生している。2017年と2018年に連続して超大型台風の襲来…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は3月22日夜、同日マカオで今年(2025年)2例目となる在郷軍人病(…
  3.  マカオ市政署(IAM)は3月21日、タイパ島随一の観光名所として知られるタイパビレッジの官也街(…
  4.  世界自然保護基金(WWF)では、世界中の人々が同じ日、同じ時間に電気を消すなどのアクションを通じ…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、歩行者による禁止場所及び赤信号での道路横断…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun