マカオに滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客を強制隔離へ…対象者数は1113人

 中国・湖北省武漢市で集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 マカオ政府は1月26日夕方に開催した新型コロナウイルス感染対策センターによる記者会見の中で、明日(27日)午前9時以降、武漢市含む湖北省からマカオ入りした旅客の追跡を開始し、マカオにおける具体的な滞在場所を把握すると発表。対象となる旅客は昨年(2019年)12月1日から1月26日の間にマカオ入りし、まだ出境していない1113人とのこと。マカオで就労、あるいは留学中の湖北省出身者は含まれない。

 症状が出ていない場合、速やかに中国本土へ戻るか、マカオに残る意思を示した場合は滞在許可期限あるいは旅程の終了まで集中統一管理下に置かれ、隔離施設に収容されること受け入れる必要があるとした。隔離施設への収容は強制措置に属し、警察が介入するという。

 隔離施設はコロアン島にある教育青年局の黒沙青年旅舎(ハクサユースホステル)と市政署の黒沙海灘培訓中心(ハクサビーチトレーニングセンター)の2ヶ所で、キャパシティをオーバーする場合には、ホテルを借り上げるとのこと。

 なお、症状が出現した場合には、隔離治療を受けることになるとし、具体的なアレンジについては追って発表するとした。

マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる記者会見の様子=2020年1月26日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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