マカオ、春節GW3日目の中国本土からのインバウンド旅客数79.6%減…3日間累計では66.3%減

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 本稿執筆時点(マカオ時間27日午後0時20分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認数は6件で、いずれも武漢からの旅客。

 マカオ政府旅遊局は1月27日、治安警察局提供資料を元にした春節ゴールデンウィーク3日目(春節2日目にあたる1月26日)までのインバウンド旅客数データを公表。26日のインバウンド旅客総数は4万5493人で、前年の同じ時期から74.1%減だった。中国本土旅客に限ると79.6%減の2万5447人。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は55.9%。

 また、春節ゴールデンウィーク3日目までの累計では、インバウンド旅客数が60.5%減の15万8429人、中国本土旅客に限ると66.3%減の9万1549人、中国本土旅客の占める割合は57.8%。

 昨年通期のインバウンド旅客数は約3940万人で、中国本土旅客の占有率は約7割だった。

 マカオでは政府主催のすべての春節イベントが開催中止となり、ミュージアムなど文化施設も閉館措置が講じられている状況。27日からはマカオと中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションの通関時間が3時間短縮されることなどもあり、春節ゴールデンウィーク全体を通じて、旅客数の減少が見込まれる。このほか、27日からは武漢市含む湖北省からの入境制限、マカオ滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客に対する強制隔離などの措置が講じられる。

 なお、上記統計における春節ゴールデンウィークの期間は今年(2020年)が1月24日から30日まで、昨年(2019年)が2月4〜10日間で、いずれも7日間。

春節ゴールデンウィーク到来を前にマカオではカジノ従業員に対するマスク着用令が出された(資料)=2020年1月23日(写真:DICJ)

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