マカオのカジノ、14日以内に武漢市含む湖北省滞在歴ある人を入場禁止に…違反者は最大禁錮2年

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 本稿執筆時点(マカオ時間27日午後2時20分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認数は6件で、いずれも武漢からの旅客。その大半がカジノやIR(統合型リゾート)施設を訪れていたことがわかっている。

 1月27日付のマカオ特別行政区公報に「1月27日午前0時からマカオ入境前14日以内に武漢市を含む湖北省滞在歴のある人のカジノ入場を禁止する」とした行政長官令が掲載された。

 行政長官令では、マカオのギャンブル規制当局にあたるDICJがカジノにおいてゲストの身分確認を実施する権限を有するとしたほか、違反者に対しては伝染病予防法の規定に基づき、最大禁錮2年あるいは240日分の罰金を科すとした。

 DICJが27日午後に発出したプレスリリースによれば、同局としてカジノ運営企業にゲスト用出入口405ヶ所、従業員用出入口47ヶ所における体温検査とカジノフロアの衛生及び消毒の強化を厳格かつ継続的に実施するよう要求。また、政府新型コロナウイルス感染対策センターが定めたガイドラインに沿って十分なマスクを用意し、従業員に着用させること、従業員が体調不良を訴えた場合には、即座に医療機関受診をアレンジするとともに、政府衛生局へ通報するよう求めたとのこと。

 このほか、27日からは武漢市含む湖北省からの入境制限、マカオ滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客に対する強制隔離などの措置も講じられている。

武漢市含む湖北省滞在歴ある人の入場禁止措置導入後のカジノ入口の様子(写真:DICJ)


武漢市含む湖北省滞在歴ある人の入場禁止措置を知らせるサイネージ(写真:DICJ)

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