港珠澳大橋マカオ側イミグレーションの通関時間変更…香港との往来は午前10時〜午後8時に短縮=4月5日から実施

 澳門海關(マカオ税関)は4月4日未明、マカオと香港、珠海(広東省)との間の玄関口となる港珠澳大橋マカオ側イミグレーションの通関時間を(2020年)4月5日から変更すると発表。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として三地の関係当局間で合意し、実施するものとした。

 マカオと香港の往来は、現在の24時間体制となっているが、4月5日からは一般旅客向けの旅客通関ホールにおける通関時間が午前10時から午後8時まで(車両は午前6時から午後10時まで)、マカオと珠海の往来は、現在の8時から午後10時までが午前10から午後8時までに変更となる。なお、時短実施期間については、新型コロナの流行状況によって判断するとし、具体的なメドは示していない。

 すでにマカオと香港を結ぶ高速船についても防疫対策を理由に運休しており、港珠澳大橋が両地を直接結ぶ唯一のルートとなっている。マカオと珠海の間には複数の陸路のイミグレーションがあるが、一部で通関時間が短縮となっている。

港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設外観(資料)-本紙撮影

港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設外観(資料)-本紙撮影

 世界的に流行が拡大する中、マカオ政府は輸入例に対する警戒を強めており、3月中旬以降、水際対策の一層の強化が進んでいる。25日からは、1)マカオ居民:入境可能だが、過去14日以内に外国、香港、台湾滞在歴がある場合、政府指定場所における14日間の隔離検疫の対象。2)外国人:入境禁止。3)中国本土・香港・台湾居民:過去14日以内に外国滞在歴がある場合は入境禁止。4)中国本土・香港・台湾居民:過去14日以内に香港または台湾滞在歴がある場合は入境可能だが政府指定場所における14日間の隔離検疫の対象。5)中国本土・香港・台湾居民:過去14日以内に外国、香港、台湾の滞在歴がない場合は入境可だが高流行エリア(広東省、河南省、浙江省、重慶市、北京市、上海市)からの入境については医学検査ステーションにおいて医学検査を受けることが必須。6)過去14日以内に湖北省に滞在した非マカオ居民または中国本土籍のブルーカード保有者は入境にあたって新型コロナウイルス未感染証明書の提出が必須となり、「ほぼボーダー封鎖」ともいえる厳格な措置が講じられている。上記のほか、マカオ国際空港におけるトランジット(乗り継ぎ)サービスも中止になった。

 これまでのところマカオでは市中感染が確認されておらず、状況に応じて適宜強化されている水際対策の効果が現れているといえる。

 本稿執筆時点(4月4日午前9時50分)のマカオにおける累計患者数(感染確認)は43人。3月15日まで40日連続新規感染確認ゼロを記録したが、以降は約半月で33人増えた。初期の患者10人は武漢からの旅客7人とマカオ居民(「マカオIDカード」保有者)3人で、3月6日までに全員が治癒し退院済み。3月中旬以降に確認された患者については、すべて中国本土以外の外国からの輸入症例となっている。

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