マカオの学校「留年なし」の特別措置も…新型コロナ防疫対策で休校長期化、再開メド立たず

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として、マカオでは1月下旬の春節(旧正月)前から学校の休校が続いている。

 休校期間はすでに2ヶ月超にも達しており、再開時期のメドも立っていない状況。マカオ政府は「停課不停學(休校中も学習を止めない)」を掲げ、各学校がオンラインを活用した自宅学習支援を行っている。

 マカオの学校は基本的に9月スタートのセメスター制。2019〜2020年度については、休校前に前期から後期に入ったばかりのタイミングだった。

 マカオの小学校から高中(日本における高校に相当)までの教育行政を管轄する教育青年局(DSEJ)は4月9日、政府新型コロナウイルス感染症対策センターの定例記者会見の中で、仮に休校期間が長期化し、学年末考査が実施できない事態となった場合、休校前までの成績などを考慮して通期の総合評価を行うものの、原則的に児童・生徒を進級させる措置を講じる考えがあることを明らかにした。

 マカオでは義務教育である幼稚園から初中(日本における中学に相当)においても学習成績を理由に進級が認められない場合(いわゆる留年)がある。

 DSEJでは、学年別の段階的再開といったプランを用意しているものの、今後の新型コロナの状況が見通せない中、正式発表できない状況としている。ただし、7月31日を学年末とすることに変更はないという。

 なお、マカオに隣接する中国・広東省では、4月27日から段階的に学校が再開される予定。

4月9日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は7月26日、同局の管轄下にある特警隊が同月27日午前9時から正式にタイパ島北安…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  3.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun