マカオ、高校教職員ら約4700人の新型コロナ検査結果「全員陰性」…学校再開控え実施

 昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行拡大を受け、マカオでも水際対策を強化するなどより厳格な防疫措置が講じられている。

 マカオにおける5月1日までの累計感染者数は45人で、内訳は輸入性症例が43人、輸入関連性症例が2人。累計退院者数は37人。はこれまでのところ市中感染例は確認されていない。直近の新規感染確認は4月8日のことで、実に23日連続で新規感染確認ゼロとなっており(輸入関連性症例に限ると34日連続ゼロ)、域内における状況は落ち着いているといえる。

 マカオでは、1月下旬の春節(旧正月)前に公立・私立の別なくすべての学校が休校となり、現在まで長期にわたって継続中。マカオ政府は「停課不停學(休校中も学習を止めない)」を掲げ、各学校がオンラインを活用した自宅学習支援を行っている。

 域内の状況が落ち着いたことを受け、幼稚園から高中(日本における高校に相当)までの教育行政を管轄する教育青年局(DSEJ)は4月9日、高中を5月4日、初中(中学校)を5月11日から再開、小学校、幼稚園、特殊教育校については今後の状況の推移をみた上であらためて判断すると発表した。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターでは、学校の再開にあたってマカオ在住の高中・初中の全教職員、マカオに隣接する中国広東省珠海市との越境通学生に対する新型コロナウイルス核酸検査(NAT=Nucleic Acid Test)を実施する計画を発表。その後、社会福祉施設の職員、休漁期を迎え陸に上がる漁業関係者らも検査対象に加わった。

 同センターが5月1日夕方の定例記者会見で明らかにした内容によれば、4月30日までに高中の教職員、越境通学生、漁民を含む4726人が検査を受け、結果は全員が陰性だったとのこと。5月2日からは初中の教職員、社会福祉施設の職員を対象とした検査がスタートし、対象者数は約7000人に上る見込み。目下、マカオにおける1日あたりの検査実施能力は6000人分で、今後の実施計画については、決定次第あらためて発表するとした。参考までに、マカオの人口は約68万人。

 なお、珠海市に居住し、マカオへ越境通勤・通学する教職員と生徒についても珠海市の指定医療機関で検査が実施される。マカオ及び珠海での検査実施にかかる費用はすべてマカオ政府が負担する。

5月1日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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