「ギャンブル行為には適応性が存在」マカオ理工学院研究発表…カジノ産業依存型経済からの脱却提言

 マカオの公立高等教育機関マカオ理工学院(MPI)のゲーミング&ツーリズム研究センターは7月20日、「ギャンブラーの疲労:ギャンブラーのギャンブル行為の進化傾向」と題した研究発表会を開催した。

 同センターの曽忠禄教授率いる研究チームがギャンブル嗜好の進化を「接触理論」と「適応性理論」に基づき、マカオ居民、マカオのカジノディーラー、中国本土からマカオのカジノを訪れるギャンブラーを対象に調査を行った結果、すべてのグループでギャンブル行為に適応性が存在することがわかったとのこと。

 ギャンブルとの接触開始時において人々は極めて強い新鮮味を感じ、ギャンブルに対して強烈な興味を示すが、時間が経過するに従ってギャンブルとの接触が多くなるにつれて学習効果とギャンブルの危険性に対する認識、さらには社会のギャンブル依存予防措置の総合的作用によってギャンブラーのギャンブルに対する新鮮味の度合いは徐々に下降線を辿り、ギャンブルに参加する際の興奮度も低下、ギャンブルに対する認識はより客観的となり、ギャンブル行為に理性が加わっていくという。

 現在、マカオ経済はカジノ産業に大きく依存しているが、研究チームは「ギャンブル行為には適応性が存在するため、マカオは予防策を講じる必要がある」とし、政府に対してカジノ税収に代わる新たな財源の模索、カジノ産業以外の就業機会の拡大、積極的な産業多角化の推進を提言。また、カジノ業界に対しては、まずノンゲーミング要素の開発が重要であり、ギャンブル設備とギャンブル要素についても持続的な革新を推進することで、吸引力を確保できるとした。

マカオ理工学院ゲーミング&ツーリズム研究センターが「ギャンブラーの疲労:ギャンブラーのギャンブル行為の進化傾向」と題した研究発表会を開催=2020年7月20日(写真:MPI)

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