マカオ、勤務先のカジノから3回にわたってチップ持ち出したディーラー職の女逮捕

 マカオ司法警察局は7月20日、コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設カジノに勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(54)を業務上横領容疑で逮捕したと発表。

 勤務先のカジノ施設から3回にわたって計7万香港ドル(日本円換算:約97万円)分のゲーミング(カジノ)チップ(現金との交換が可能ないわゆるキャッシュチップ)を持ち出した疑い。

 警察発表によれば、前日カジノ施設の監視部門スタッフが1人のディーラー職スタッフが勤務中に不審な動きをしたのに気づき、監視カメラ映像を確認したところ、額面5万香港ドル(約69万円)のチップ1枚を着衣の中に隠して持ち出したことがわかり、シフト交代時に警備員が身柄を取り押さえたとの通報があったとのこと。警察官が現場に到着した際、ディーラーの所持品の中から持ち出したものとみられるチップが見つかった。

 その後の調べで、このディーラーが6月上旬にも同じ手口で2回にわたって額面1万香港ドルのチップを1枚ずつ持ち出していたことも発覚したとのこと。

 被疑者は警察の調べに対し、つい出来心でやってしまったと犯行を認めるとともに、6月上旬に持ち出したチップについては系列のカジノ施設で現金化した上、日常生活で使い果たしたと供述をしたという。被疑者の入社年は2015年。

 マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約138万円)以上の高額チップも存在する。

 キャッシュチップの場合、カジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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