マカオ、国際カジノ見本市「G2Eアジア2020」開催時期が1年延期に…新型コロナ余波

 毎年5月にマカオで開催されるアジア最大規模の国際カジノ見本市「G2E(グローバル・ゲーミング・エキスポ)アジア」。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によってマカオを含むアジアのカジノ業界も苦戦を強いられる中、14回目となる「G2Eアジア2020」の開催時期にも影響が及んでいる。

 G2Eアジア主催者(アメリカゲーミング協会及びリード・エグジビションズの共催)はマカオ時間8月13日、開催時期を2021年5月25〜27日に延期すると発表。会場は当初予定と同じコタイ地区のIR(統合型リゾート)ザ・ヴェネチアン・マカオ内コタイエキスポホールとした。

 なお、当初日程は今年5月中旬だった。主催者は新型コロナの流行状況を踏まえ、今年3月に7月末へ、4月には12月頭へと2度の延期を発表していたが、影響の長期化を受けて最終的に当初予定日程から1年間延期を余儀なくされたかたちだ。

 リード・エグジビションズ社グレーターチャイナ地区COOのジョセフィーヌ・リー氏は、「新型コロナの影響により旅行及びビジネスに制限が生じている中、予定していたスケジュールでの開催が不可能となり、苦渋の決断をせざるを得なかった。クライアントや政府関係部門と密接にコミュニケーションを図りながら、ゲスト、パートナー、スタッフの健康と安全を考慮し、イベントを2021年に延期することとし、事前準備がよりスムーズに進めていく」とコメント。

 G2Eアジアといえば、日系のカジノマシン及び関連機器、カジノ用品メーカーなどによる出展やこれまでに日本版IRをテーマにした講演やパネルディスカッションを誘致するなど、日本の存在感が大きいことでも知られる。

 マカオでは2月以降、入境制限を含む厳格な防疫措置が講じられており、多くのMICEイベントが中止や延期を余儀なくされている。ただし、目下のマカオ域内の状況は落ち着いており、初夏以降、域内のゲストを対象としたショッピングフェアや音楽祭等の大型イベントが実施されるようになった。8月12日から9月23日にかけて中国本土からのインバウンドが段階的に再開される予定となっているものの、外国人に対する入境制限の緩和については未定という状況。

「G2Eアジア2019」エキジビション会場イメージ=2019年5月21日、ザ・ヴェネチアン・マカオにて本紙撮影

「G2Eアジア2019」エキジビション会場イメージ=2019年5月21日、ザ・ヴェネチアン・マカオにて本紙撮影

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