マカオ、2020年上半期の犯罪件数が対前年3割超の下落に…新型コロナとパトロール強化で

 マカオ保安庁は8月20日、今年上半期(2020年1〜6月)の犯罪統計及び法執行状況報告を公表。犯罪認知件数は前年同時期から32.2%の大幅減となる4691件にとどまった。

 今年上半期のマカオでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行を受けて厳格な防疫措置が講じられた結果、インバウンド旅客数が大幅に減少し、ゲーミング(カジノ)業界にも甚大な影響が生じた。保安庁では、このような状況の中、上半期の犯罪統計におけるゲーミング関連犯罪データは代表性に欠けるとし、今年第1四半期に続いて毎四半期恒例の「ゲーミング業のマカオの治安に対する影響」についての評価コメントの発表を見送った。

 マカオ保安庁では、マカオで典型的な犯罪が下落した背景には、新型コロナの流行と警察によるパトロール強化を維持していることを挙げ、マカオの総体的な治安情勢は良好との見方を示した。また、新型コロナによって生じた経済、民生へのネガティブインパクトについても注視しており、詐欺や麻薬密売といった犯罪においてモデルの変化が見受けられ、適切に対処していくとのこと。

 目下、新型コロナの世界的流行は予断を許さない状況で、マカオにおいても非常に厳しい防疫対策を講じており、下半期についても継続的に衛生部門の各種防疫対策に協力すると同時に、周辺地区の警察当局との連携を強め、突発的な治安状況に対する予測と対応能力の向上を図り、マカオ社会の安定確保に努めるとした。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は2月17日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設ショッピングモール内で拾…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は2月17日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持す…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は2月17日、昨年通期(2024年1〜12月)及び昨年第4四半期(10…
  4.  マカオ政府統計・センサス局は2月17日、昨年通期(2024年1〜12月)及び第4四半期(10〜1…
  5.  香港では、「スペースオイル(太空油)」と呼ばれる危険ドラッグが一部の若者の間で乱用されている問題…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun