マカオ沿岸に絶滅危惧種「ピンクイルカ」の死骸が漂着…今年4頭目

 9月5日午前、マカオ・コロアン島の観光名所コロアンヴィレッジにある譚公廟前の海面にイルカの死骸が漂着しているのをマカオ政府海事水務局(DSAMA)の職員が発見。同局が船を出して回収し、市政署(IAM)に通報したとのこと。

 税関から通報を受けて現場を訪れた市政署(IAM)の職員が鑑定を行った結果、中国の第一級保護動物に指定されているピンクイルカ(中華白海豚、日本語名:シナウスシロイルカ)であることが確認された。

 個体は成年のメスで、体長は約2.53メートル。発見時点ですでに皮膚が脱落していたが、目立った外傷はなく、死亡してから海流に乗って現場海域に漂着したとみられるとした。すでに腐乱が始まっているため、衛生面を考慮してマカオで火葬する予定とのこと。

 シナウスシロイルカの学名はSousa chinensis、主にインド洋から太平洋沿岸に生息している。中国では、広東省から香港、マカオにかけての珠江口が主な生息地となる。マカオ沿岸でピンクイルカの死骸が発見されるのは今回で4頭目。いずれも死亡してから海流に乗って漂着したものだった。

 昨今、都市化が進んだマカオ半島沿岸でもイルカの泳ぐ様子が確認されている。コロナ禍でマカオ周辺海域を航行する船舶が少なくなっていることとの関連も指摘されている。

 IAMでは、浅瀬に取り残されたイルカを発見した場合、速やかにIAMに通報するよう呼びかけている。

マカオ・コロアン島にある譚公廟前の海面で発見されたピンクイルカの死骸=2020年9月5日(写真:DSAMA)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)によれば、中国本土、香港、マカオの海事当局は11月14日、マ…
  2.  マカオ招商投資促進局(IPIM)は11月13日、より多くの国際会議のマカオ誘致を促進するため、マ…
  3.  マカオ金融管理局は11月14日、今年(2025年)10月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲…
  4.  マカオの観光名所のひとつとして知られるマカオタワー前の西灣湖広場で毎年秋に恒例開催され、今年(2…
  5.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜10月累計の…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  4.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…

イベントカレンダー

11月 2025
      1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
« 10月   12月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年11月号
(vol.149)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun