マカオ、2020年3Qの総ギャンブル売上92.8%減の約670億円…中国本土との水際措置緩和進み2Q比でカジノ売上5割超回復

 豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオには競馬、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種合法ギャンブルも存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行でマカオのカジノ業界も大きなダメージを受けている。マカオでは、今年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫対策が講じられ、インバウンド旅客数の激減。2月には防疫対策の一環としてカジノ施設の半月にわたる(2月5〜19日)一時休業もあり、再開後も現在までテーブル数を限定するなどのニューノーマル下での営業を余儀なくされている。

 目下、外地からの新型コロナ流入防止を目的とした厳格な入境制限は維持されているが、マカオ及び広東省における状況が落ち着いてきたことを受け、7月15日から両地の間で水際対策が一部緩和(新型コロナウイルス核酸検査の陰性証明書の提示などの条件付きで14日間の隔離検疫を免除)された。また、中国広東省珠海市居民及び広東省居民を対象にしたビザに相当するマカオ渡航許可(個人・団体観光旅行)の申請がそれぞれ8月12日、26日から再開。9月23日には中国本土全域に拡大したばかりだ。昨年のマカオの総インバウンド旅客数に占める中国本土旅客の割合は約7割で、両地の間の往来制限緩和がカジノ売上の回復につながるものと期待されている。

 マカオカジノ規制当局(DICJ)は10月16日、今年第3四半期(2020年7〜9月)の各種ギャンブル統計を公表。

 今年第3四半期の総ギャンブル売上(Gross Gaming Revenue=GGR)は前年同時期から92.8%減の50.77億マカオパタカ(日本円換算:約670億円)、このうちカジノによる売上は93.1%減の48.85億マカオパタカ(約645億円)で、全体の96.2%を占めた。

ゲスト及び従業員のマスク着用やカジノ用品の消毒強化といった防疫対策を講じた上で営業を続けているマカオのカジノ施設(資料)=2020年3月(写真:GCS)

 カジノ売上の内訳については、VIPルームによる売上を反映するVIPバカラ売上が92.5%減の23.41億マカオパタカ(約309億円)。カジノ売上全体に占めるVIPルームの割合は47.9%となり、昨年第1四半期から7四半期連続で過半数を割り込んだ。マスゲーミング(いわゆる平場)のバカラ売上は93.4%減の18.76億マカオパタカ(約248億円)。

 なお、今年第2四半期との比較では、カジノ売上全体が51.1%、VIPバカラ売上が55.8%、マスゲーミングバカラが77.1%のそれぞれ大幅増。水際措置の緩和による影響が伺える。マカオのカジノではバカラが圧倒的なシェアを誇り、通常は9割近くに達する。今年第2四半期はかつてない低水準となる79.2%にとどまったが、第3四半期には7.1ポイント上昇の86.3%にまで戻した。

 今年第3四半期時点のカジノ施設数は前年同時期から横ばいの41軒で、稼働中のゲーミング(カジノ)テーブルの数は前年同時期から766台減の5990台、同スロットマシンの数は9104台減の8244台だった。ゲーミングテーブルとスロットマシンの台数が大幅減となっている理由については、防疫対策による稼働減によるもの。ただし、いずれも第2四半期末との比較では増加となった。

 カジノ以外の各種ギャンブルの売上については、競馬が57.1%減の0.12億マカオパタカ(約1.6億円)、中国式ロトが33.3%増の0.04億マカオパタカ(約0.5億円)、サッカーくじが3.0%増の1.38億マカオパタカ(約18.2億円)、バスケットボールくじが13.6%減の0.38億パタカ(約5.0億円)など。

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