マカオ、約7ヶ月ぶり新型コロナ新規感染確認…患者はドバイから成田経由で帰郷の女性、累計47人目=市中感染例は298日連続ゼロ維持

 1月21日夜、帰郷を希望する在外マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)100人超が東京(成田)発のマカオ航空NX861便とNX867便に分乗してマカオ国際空港へ到着した。

 高リスク地域にあたる欧米諸国を含む世界10ヶ国以上からの帰郷者を迎えるにあたり、マカオでは閉塞管理など万全の防疫体制が準備された。搭乗にあたって、経由地の東京に向かう前の最初のフライトの出発72時間以内に受けた新型コロナウイルス検査で陰性であることが条件となり、英国から出発予定だった1人がこれをクリアできず現地残留を余儀なくされたとのこと。このほか、搭乗予定だった5人が自己都合でキャンセルし、当初の搭乗予定者115人のうち、実際に搭乗してマカオへ到着した人数は109人だった。

 マカオ国際空港到着後、駐機場内に設けられた特設検査場で全員がスピード検査を受診。このうち、NX867便で21日午後9時すぎに到着した女性(43)が2回の検査でいずれも陽性となり、公立総合病院にあたる仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の隔離病室へ搬送された。患者は無症状とのこと。その後、22日未明に政府衛生局が正式に感染確認を発表。マカオにおける新型コロナの新規感染確認は6月26日以来、実に約7ヶ月ぶりのこと。累計では47人目。ただし、市中感染例は298日連続ゼロを維持している。

 患者は1月19日にドバイを出発し、シンガポールと東京を経由してのマカオ入りだったという。マカオへ向かう機内で座席が近かった8人が密接接触者に指定され、隔離検疫のためコロアン島にある医療機関に搬送された。残る搭乗者についても空港から専用車両でコロアン島にある隔離検疫用の政府指定ホテル(グランドコロアンリゾート)へ移動した。隔離検疫の期間は21日間で、マカオ航空の乗員についても隔離検疫の対象。

 目下、ボーダーを跨ぐ人の移動が大きく制限される中、海外に滞在するマカオ人の帰郷手段も限られたものとなっており、現時点では成田経由のマカオ航空利用が唯一の選択肢。マカオ航空の成田線は大幅減便中で、同社公式ウェブサイトによれば次の運航予定日は2月25日とのこと。

マカオ国際空港に到着した成田発NX867便から降機し、新型コロナウイルス検査場へ向かう搭乗者=2021年1月21日(写真:GCS)

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