マカオがインド、パキスタン、フィリピンからの入境者に対する隔離検疫期間を延長…21日間から28日間に

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 世界各地における変異株ウイルスの出現や隔離検疫期間満了後に市中へ出た後に感染確認例が相次いだことを受け、マカオ政府は1月21日から隔離検疫期間満了後も一定の自己健康追跡期間を設定している。

 隔離検疫期間はマカオ入境前の滞在地によって、14日間または21日間となっているが、隔離検疫期間満了後のそれぞれ少なくとも14日間、7日間が自己健康管理期間となる。自己健康管理期間満了予定日の1日前に新型コロナウイルスPCR検査を受け、その結果が陰性であれば自己健康管理措置が解かれるというもの。自己健康管理中は厳格な個人防疫措置を講じることが求められる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは4月18日、インド、パキスタン、フィリピンにおける昨今の流行状況の変化を受け、同月19日午前0時以降、上記の3ヶ国に直近28日間滞在歴があるマカオ入境者に対する隔離検疫期間を21日間から28日間に延長するが、隔離期間満了後の7日間を自己健康管理期間は設定しないと発表。違反者は刑事責任を問われるほか、強制措置が講じられるとした。

 近日、マカオの隣の香港で市中における変異株ウイルス感染者が初めて出現した。患者はドバイから香港へ入境したインド籍の男性で、21日間の隔離検疫期間を満了した後に感染確認された事案。香港衛生当局は入境前に感染していて隔離検疫期間中に発見できなかったか、隔離検疫を満了後に香港で市中感染したかのいずれの可能性もあるとしている。

 4月17日までのマカオにおける新型コロナの感染確認数は累計49人。内訳は域外からの輸入性が47人、輸入関連性事案が2人。市中感染例は384日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。すでに中国本土との間では往来制限の緩和が進み、PCR検査陰性証明の提示などの条件をクリアすれば隔離検疫免除で往来可能な状況。中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でもゼロを維持できていることから、水際措置が機能しているといえる。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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