格付け会社ムーディーズ・インベスター・サービスは5月17日に発出したプレスリリースにおいて、マカオ特別行政区の信用評価について「Aa3」、アウトルック（見通し）について「安定的」をいずれも維持すると発表した。

　同社はマカオ特区の安定的な財政と対外収支状況、比較的高い1人あたり所得などをポジティブ要因として挙げ、これらが継続して信用評価を下支えする強大なクッションの役割を果たすだろうとの見方を示した。また、アウトルックを「安定的」で維持した理由については、マカオ特区の経済活動が2024年前にも新型コロナウイルス感染症流行前の水準に回復することが見込まれるためとした。

　信用評価の「Aa3」は上から4番目にあたる。ムーディーズの格付けの定義によれば、「Aa」は「投資適格性が高く、債務不履行の信用リスクが非常に低いこと」を意味する。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み（資料）＝2020年4月本紙撮影