人口68万人のマカオ、新型コロナワクチン2回目接種完了は6.4万人…接種率1割台、政府が各種接種率向上策打ち出す

 マカオでは、2月9日から高リスク群を対象とした新型コロナワクチンの接種がスタートした。

 その後、同月22日から接種対象が全マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)へ、3月9日からマカオで就労する海外労働者やマカオの学校に通う非居民の学生らへ、4月9日からは海外労働やの家族、領事職員、就労ビザが切れたものの帰国できず滞在している人など上記以外の合法的常住者(過去6ヶ月内の過半をマカオに滞在した上で条件を満たした場合)へも拡大されている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターの発表によれば、5月30日午後4時までの累計接種本数は16万9965本、接種を受けた人は10万6437人とのこと。内訳は1回目の接種完了が4万2256人、2回目の接種完了が6万4181人。

 参考までに、マカオの人口は約68.25万人。接種率は1割台と低水準にとどまっているが、マカオでは420日以上にわたって新型コロナの市中感染確認ゼロを維持するなど封じ込めに成功している状況で、切迫性がないためとみられる。マカオ政府は接種率向上に向けて、ワクチン2回接種を条件に防疫措置上の優遇策(大規模イベント等の参加者に対するPCR検査陰性証明提出の一部免除等)を発表したほか、大規模接種ステーションの開設や、接種対応医療機関の拡充、予約なしでの受け付け、大学や大企業等への出張接種展開などの策を講じている。

 また、マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは29日、新型コロナワクチン接種率が比較的高い欧州や北米等の国々では流行状況の緩和が見受けられるが、接種率の低い日本、マレーシア、タイ、台湾といった国や地域で状況が急激に悪化していること、中国本土各地に中リスク地域指定が出現する状況にあってもマカオと広東省の間で大量の往来があることを鑑み、同センターとして広く防疫措置の強化、政府が推進するワクチン接種への協力を呼びかける声明を発表した。

マカオフォーラム内に開設された新型コロナワクチン接種ステーション運用開始日の様子=2021年5月20日(写真:GCS)

 現在、マカオで使われているワクチンは中国医薬集団(シノファーム)製の不活化ワクチン(中国製)と中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」(ドイツ製)の2種。

 このほか、英国アストラゼネカ製のアデノウイルスベクターワクチン(米国製)も到着予定となっているが、当初今年第3四半期をめどとしていたものの、近日マカオ政府は現状の接種の進行状況と2種のワクチンの在庫及び供給予定を鑑み、アストラゼネカ製の年内の供給を見合わせる方針を明らかにしている。マカオ政府が確保した3種のワクチンの合計は150万本。いずれも2回の接種(約1ヶ月間隔)が必要なものだが、人口の倍に相当するため、充足しているといえる。

 気になるワクチン接種後の異常だが、30日午後4時までの累計で749件報告されており、めまいや微熱など軽微なものが746件、重大事案が3件という。

 マカオにおける新型コロナワクチン接種費用はマカオ居民、マカオで就労する海外労働者、マカオの学校に通う学生は無償、その他は1回あたり250マカオパタカ(日本円換算:約3400円)となる。政府はポルトガル系のフィデリダーデ・マカオ社と不良副反応・副作用に関する保険契約も締結済みで、保障期間は接種後90日間、補償額は1人あたり最大100万マカオパタカ(約1360万円)とのこと。

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