マカオ、ジャイアントパンダの双子が5歳の誕生日迎える…発育順調、成年期入り

 マカオ・コロアン島の石排灣郊野公園内にあるジャイアントパンダの展示・飼育施設「マカオジャイアントパンダパビリオン(澳門大熊猫館)」では、1組のつがい(オスの開開/Kai Kaiとメスの心心/Xin Xin)、とその双子(いずれもオスで健健/Jian Jianと康康/Kang Kang)の4頭が飼育、展示されている。

 6月26日、健健と康康の双子がが5歳の誕生日を迎えた。マカオジャイアントパンダパビリオンを管轄する市政署(IAM)によれば、2頭は成年期に入ったとのこと。健健の体重は126kg(前年同時期から+4kg)、康康は107kg(同+3kg)で、発育状況は順調という。なお、健健は食欲旺盛で、体重増のスピードを早くなっており、食事の調整を実施。康康については、安定的な体重増のため、食事の中にタケノコを盛り込んでいるとした。

 マカオでは、ジャイアントパンダの誕生日に合わせて祝賀イベントを開催するのが恒例。26日のランチタイムには、プレゼントとして飼育スタッフ手作りの果汁シャーベットなどを使った特製ケーキがそれぞれに提供され(亜成年期に入った昨年春から分別飼育が行われている)、2頭はケーキを抱きしめたり、顔や身体に擦り付けるなど、終始ご満悦の表情で味わい、その可愛らしい姿が居合わせた来場者らを和ませていた。

5歳の誕生日を迎えた「健健」は食欲旺盛(写真:IAM)

 今後、7月には母親の心心が14歳、8月には開開が13歳の誕生日を迎える。いずれも健康状態は良好で、体重は心心が113kg、開開が115kgとのこと。近日、心心が食欲の減退や行動の減少が見受けられたが、検査の結果、パンダではよく見られる偽妊娠が原因だったことがわかったという。外界の音にも敏感になったため、獣舎で休息させ、経過観察を行っているとのこと。

 健健と康康はマカオで生まれた初めてのジャイアントパンダの赤ちゃんとあって、市民にとってアイドル的存在となっている。

 マカオジャイアントパンダパビリオンは2009年のマカオ返還10周年を記念して中国中央政府から1組のつがいが贈られることが決まったことを受けて建設されたもので、2011年1月にオープンした。同館は今年5月1日から入館料が無料に。世界を見渡しても、年間を通じて無料でジャイアントパンダを見学できる施設は極めて珍しい存在といえる。

健康診断のため採血を受ける「康康」の後ろ姿(写真:IAM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は5月2日、今年第1四半期(2025年1〜3月)のマカオの…
  2.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角で、マカオ半島でMGMマカオ、コタイ地区で…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は4月30日、越境自家用車を利用した違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の…
  4.  このほど、マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオ内に現地初となる茅台酒…
  5.  中国本土で5連休となる「五・一」労働節ゴールデンウィーク(GW)はインバウンド旅客のうち7割を中…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  5.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

5月 2025
    1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
« 4月   6月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年5月号
(vol.143)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun