人口約68万人のマカオで全市民対象のPCR検査展開…3日間、市中でデルタ株感染確認受けての措置

 マカオでは約490日にわたって新型コロナ市中感染確認ゼロを維持してきたが、8月3日に域内で一家4人のデルタ株感染確認例があった。

 7月下旬から中国本土で拡大が続く南京空港クラスターに端を発した再流行が波及した輸入関連性症例とみられる。

 今回のケースは、一家4人が潜伏期間中及び発症後の数日にわたって市中にいたことから市中における伝播があった可能性も否定できない状況。マカオ政府は3日夜、4日午前9時から7日午前9時までの3日間かけて、全市民を対象としたPCR検査を実施すると発表した。マカオの人口は約68万人。

 マカオ政府では、すでに全市民を対象としたPCR検査の実施に向けた準備を進めていたこともあり、対応は早かった。体育館や学校、さらにはIR(統合型リゾート施設)など41ヶ所に検査会場を設け、24時間体制で運営する。検査方法は鼻咽頭ぬぐい式。予約サイトも用意しているが、予約なしでの受検も可能となっている。

 マカオ政府は市民に対して不要不急の域外への移動と人混みを避けるよう呼びかけを行っている。また、今後の状況によっては局地ロックダウンなどの措置を講じる可能性もあるとしている。

マカオにおける全市民を対象としたPCR検査会場の設営の様子(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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