中国、新型コロナ市中感染確認が5省で47人…3日連続減少、大半が江蘇省と河南省=8/12

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な再流行が相次ぎ出現している。

 直近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、全国的な再流行が持続する中、各地で厳格な防疫措置が講じられている状況。

 中国の国家衛生健康委員会が8月13日朝に公表した内容によれば、12日の中国本土における新規市中感染確認は5省で計47人。内訳は江蘇省が26人、河南省が14人、湖北省が4人、湖南省が2人、雲南省が1人。無症状は湖北省で3人、河南省で2人の計5人。

 12日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数(輸入性含む)は1884人で、うち62人が重症。無症状の患者499人が医学観察下にあるという。

 このほか、12日に広東省広州市で14日間の隔離検疫完了後に感染確認(輸入性)される事例が出現した。患者は7月24日に留学先の英国から帰国した男性で、8月7日に隔離検疫が解除となった後、自宅での健康観察期間5日目に受けた検査で陽性となり、感染確認に至ったもの。患者は主に天河区にある自宅で休息していたというが、自宅付近にあるスーパー、金物店、パン店へ買い物に出かけていたとし、区の防疫部門が居合わせた市民に対して申告及びPCR検査の受検を呼びかけている。この日、広東省では日本からの入国者1人も感染確認(輸入性)されている。

 7月下旬から始まった中国本土におけるリバウンドは南京空港で発生したクラスターから波及したものだが、そのきっかけは海外から到着した航空機とされている。これまで10を超える省市に波及したものの、すでに伝播を断ち切ることに成功したところもあり、近日は主に江蘇省、河南省、湖北省、湖南省の4省で新規感染例の出現が続く状況。江蘇省の新規感染確認例は、初期には南京市に集中していたが、直近では揚州市にシフトしている。河南省では鄭州市にある境外からの感染者を収容する医療機関で発生したデルタ株の院内感染が発端で、市中に拡散した。また、湖北省の武漢市では建設現場でのクラスターが発生しており、作業員の1人が江蘇省の淮安を訪問した団体旅行客と鉄道駅で交差していたことがわかっている。中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして対処を進めている。新規感染確認数は12日まで3日連続で減少となっている。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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