マカオの銀行における国際業務割合が上昇持続…2021年2Q

 マカオ金融管理局は8月16日、今年第2四半期(2021年4〜6月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年6月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は今年3月末から0.7ポイント上昇の86.2%。2四半期連続で拡大した。国際負債の割合は1.3ポイント上昇の83.9%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年6月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.5%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は31.2%、42.5%、21.0%、4.7%、国際負債に占める割合は39.4%、39.8%、16.9%、3.3%。

 今年6月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年3月末から8.7%、前年同時期から16.0%のそれぞれ増となる2兆1765億マカオパタカ(日本円換算:約29兆8018億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から19.7%増の1兆6818億マカオパタカ(約23兆0281億円)、マカオにおける外貨資産は4.9%増の4946億マカオパタカ(約6兆7723億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは19.5%増の7964億マカオパタカ(約10兆9047億円)。

 今年6月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年3月末から9.5%、前年同時期から16.9%のそれぞれ増となる2兆1173億マカオパタカ(約28兆9912億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から33.7%増となる1兆2856億マカオパタカ(約17兆6031億円)、マカオにおける外貨負債は2.1%減の8317億マカオパタカ(約11兆3881億円)。マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、今年6月末における残高は前年同時期から3.4%減の6992億マカオパタカ(約9兆5738億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年6月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合が45.7%、27.3%を占め、ルクセンブルク及びポルトガルは1.0%及び0.9%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が1.3%及び7.4%。対外負債全体に占める対中国本土及び香港の割合は40.1%及び35.3%、英国及びフランスが5.0%及び4.3%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.7%、8.2%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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