マカオ、聖ポール大学跡で見つかった人工穴遺跡の一般公開がスタート

 マカオ政府文化局(ICM)は、9月15日から高園街大坑遺跡保護展示区の一般公開をスタートした。

 保護展示区の位置はマカオ半島の歴史市街地区内、マカオの著名な世界遺産「聖ポール天主堂跡」のすぐ後方で、かつてカトリック・イエズス会による聖ポール大学(聖保禄学院)があったとされる場所。

 2010年から2012年にかけてICMと中国社会科学院考古研究所がこの場所で合同発掘調査を行った際、深さ9.8メートル、直径約5.8メートルの岩盤を掘って人工的に造られた大穴が見つかり、明朝末期から清朝初期(16世紀後半から17世紀中頃)に海外へ輸出された磁器の断片や建築部材などが出土した。当時、マカオが海洋シルクロードの重要な中継港、貿易拠点としての役割を果たしていたことを考古学的に証明する重要な遺跡として評価されている。

 今回一般公開された保護展示区では、大穴とともに、発掘作業の様子や出土品に関する展示パネルを見ることができる。

高園街大坑遺跡保護展示区(写真:ICM)


高園街大坑遺跡保護展示区(写真:ICM)

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