マカオで67人目の新型コロナ感染確認例…輸入性、患者は中東・欧州渡航歴ある香港から到着の女性

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは9月27日午後、新たな新型コロナ感染者を1人確認したと発表。海外からの入境者で、輸入性の事案とのこと。

 マカオにおける新型コロナの新規感染確認は2日ぶりで、累計67人目。内訳は域外からの輸入性が60人、輸入関連性が7人。

 新たに感染確認されたのは9月19日に香港からマカオへ到着した香港居民(香港居民IDカード保有者)の女性(37)。患者は今年(2021年)4月9日から7月10日にかけて、ファッション関連の仕事でドバイ、エジプト、クロアチア、モンテネグロなどを訪れていたとのこと。また、3月11日と4月8日に中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナワクチン「CoronaVac」を2回接種済みだった。

 9月19日に香港からマカオへ到着した後、隔離検疫のためタイパ島にあるトレジャーホテル(金寶來酒店)に滞在しており、同ホテル滞在中の21日に受けたPCR検査結果は陰性だったが、26、27日に採取した検体から陽性反応が検出されたが、ウイルス量が非常に少なかった(CT値38.5と41)ほか、抗体検査結果は近い時期に感染したことを示すものではなく(IgM陰性、IgG陽性)、患者の渡航歴と合わせ、再陽性であることが考えられるという。ただし、これまでに感染確認歴がないため、マカオにおける67人目の感染確認例(輸入性事案)となった。目下、患者は全く不調を訴えていないが、治療のためコロアン島公共衛生臨床センターへ搬送済みとのこと。

 マカオでは、24日深夜から25日未明にかけて、2人の市中感染確認が発表された。いずれも隔離検疫用ホテルの警備員で、輸入関連性事案。これを受けて、患者の住居周辺2ヶ所が局地ロックダウンされ、25日午後から3日間の予定で全民PCR検査の実施がスタートした。マカオの人口は約68万人で、27日午後3時までに56万2896人が検査を受けたという。これまでのところ、密接接触者、局地ロックダウンエリア内居住者、全民PCR検査受検者の中から新たな感染確認例は見つかっていない。

港珠澳大橋(資料)=2019年10月本紙撮影

港珠澳大橋(資料)=2019年10月本紙撮影

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