中国、新型コロナ新規市中感染確認13人…黒竜江省が主、福建省では状況落ち着く=9/27

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 最近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、9月上旬には福建省の一部でデルタ株の市中における伝播が出現、21日には黒竜江省ハルビン市でもデルタ株の市中感染確認例が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会が9月28日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、27日の中国本土における新規市中感染確認は13人(前日と同数)だったとのこと。内訳についても前日同様で、黒竜江省が11人(すべてハルビン市)、福建省が2人(いずれもアモイ市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは18日連続。市中の無症状感染例についても3日ぶりにゼロだったという。

 ハルビン市では21日に7ヶ月ぶりとなる市中感染確認例が出現。最初に見つかった患者は、自発的に医療機関を訪れた際に受けたPCR検査結果が陽性となり、感染確認に至ったもの。以降、密接接触者の中から相次いで感染確認があり、うち2人にフィリピン滞在歴があり、3週間の隔離検疫完了していたとのこと。本件に関連する感染確認及び無症状感染例は26日までの累計で約50人に。患者が確認されたエリアは24日までハルビン市の北部にある巴彦県と南崗区のみだったが、25日にハルビンのすぐ北に位置する綏化市、26日にはハルビン市の松北区及木蘭県に波及した。ただし、ここまで省外への拡散は確認されていない。

 福建省の事案については、8月4日にシンガポールから帰国した38歳の男性をきっかけに拡散したものである可能性が指摘されている。この人物は、中国到着後に21日間の隔離検疫検疫を受け(検疫中に受けた検査結果はすべて陰性)、8月26日から莆田市仙遊県の自宅における7日間の健康観察に切り替えられたとのこと。その後、当地の小学校で児童に対するPCR検査を通じて2人の陽性が確認され、うち1人がシンガポールからの帰国者の息子だったという。これを受けて検査範囲を拡大したところ、新たな陽性者が相次いで発見された。これまでに同省の主要都市で人口も多い泉州市、アモイ市に波及。本件に関連する感染確認例は9月10日以来で累計およそ450人に達している。なお、近日の新規感染確認例は隔離または閉塞管理エリア内で、状況は落ち着きつつあり、市中における伝播を断ち切ることに成功したとみられる。なお、本件の感染確認があった地域も福建省の一部にとどまっており、省外への拡散には至っていない。

 9月27日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は982人(うち輸入性が518人)で、9人(輸入性4人)が重症。無症状の患者337人(輸入性327人)が医学観察下にあるという。

 7月下旬から始まった中国本土における大規模なリバウンドは南京空港で発生したクラスターから波及したものだが、そのきっかけは海外から到着した航空機とされている。感染力の強いデルタ株で、瞬く間に10を超える省市とマカオへ波及したものの、すでに伝播を断ち切ることに成功し、近日は無症状も含めて新たな感染確認例はなく、発生から約1ヶ月を経て終息に至った。

 上記と無関係のケースでは、8月20、21日にかけて上海浦東国際空港の国際カーゴエリアでの業務に従事する5人の感染確認が相次ぎ、以降は密接接触者の中から24日に2人、26日に1人の感染確認(デルタ株)があった。ただし、迅速な対処によって同職域及び密接接触者内にとどまり、終息に至った。同空港では8月初旬にも国際カーゴ機サービススタッフのデルタ株感染例が報告されている。

 広東省でも9月4、5日にかけて広東省広州市越秀区にある隔離検疫用ホテルの従業員とその密接接触者が相次ぎ感染確認される事案があった(発見当初はいずれも無症状感染、デルタ株)。最初に無症状感染とされた従業員は、主に隔離検疫のため滞在中のゲストへの配膳と客室の清掃を担当しており、輸入性感染確認された宿泊客のウイルスゲノム配列が概ね一致することから、輸入関連性の感染例とみられる。5日に感染確認された密接接触者も同ホテルの清掃スタッフだったとのこと。ホテル周辺及び患者、密接接触者の関係先は局地ロックダウンされ、スクリーニングが進められる中、以降は、10日に密接接触者の中から9回目のPCR検査を経て新たに1人の無症状感染例が見つかったのみ。本件に関するリスク地域指定は20日までに解除されている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。新規感染確認数は8月10日から減少傾向に転じ、沈静化したことから、多くの地域で防疫措置が緩和に転じている。ただし、新たに福建省でリバウンドが出現し、泉州やアモイといった大都市に広がり、東北部の主要都市にあたるハルビンでも新たに市中感染確認例が複数見つかった中、今後しばらく予断を許せない状況が続きそうだ。中国では今年5月下旬に広東省でもデルタ株の大規模な再流行が発生したが、約1ヶ月で封じ込めに成功した実績がある。

 このほか、マカオで24日深夜から25日未明にかけて、新たに2人の市中感染確認が発表された。いずれも隔離検疫用ホテルの警備員で、輸入関連性事案。マカオで市中感染確認例が出現するのは約50日ぶり。これを受けて、患者の住居周辺2ヶ所が局地ロックダウンされ、25日午後から3日間の予定で全民PCR検査の実施がスタートした。マカオの人口は約68万人で、27日午後9時までに65万0888人が検査を受けたという。これまでのところ、密接接触者、局地ロックダウンエリア内居住者、全民PCR検査受検者の中から新たな感染確認例は見つかっていない。マカオに隣接する広東省珠海市では、マカオからの入境者に対する水際措置を強化して対応している。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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