中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は71人…陝西省西安市が主、広東省では9日連続=12/22

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月23日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月22日の中国本土における新規市中感染確認は71人(前日から14人増)だったとのこと。内訳は陝西省63人(西安市)、広西チワン族自治区4人(防城港市)、河南省2人(周口市)、浙江省1人(紹興市)、広東省2人(東莞市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは68日連続。市中の無症状感染例については2日ぶりに出現し、河南省で2人(周口市)。

 12月22日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1823人(うち輸入性が651人)で、重症者は10人(輸入性4人)。無症状の患者496人(輸入性458人)が医学観察下にあるとのこと。

 目下、11月下旬以降の内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省、陝西省における感染確認例の急増や各地での新規感染確認例の出現により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省における再流行はほぼ落ち着き、全国的には安定した状況を維持しているが、新たに陝西省西安市を中心に新規感染確認例が相次ぎ、香港マカオと陸で接する広東省でも直近9日連続で複数人の感染確認が出現している。広東省のケースは東莞市が主で、陝西省西安市での流行と同一感染源(12月4日に到着したパキスタンからの輸入性事案と型がほぼ一致するデルタ変異株)で、近日北京市や河南省で出現したケースも同じ伝播チェーンとみられる。

 西安市では、12月23日から全域で閉塞管理(いわゆるロックダウン)が実施され、再度全市民対象のPCR検査が実施されるとのこと。当局は市民に市内に留まるよう求めており、特殊事情により市外へ出る場合は、申請を経て許可を得ること、48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の取得が必要となる。

 このほか、マカオ特別行政区では12月22日まで74日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区でも同75日連続ゼロを維持した。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められており、調整は最終段階にあるとされる。

中国広東省深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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