中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は2省区で156人…陝西省西安市が主=12/29

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月30日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月29日の中国本土における新規市中感染確認は156人(前日から4人増)だったとのこと。内訳は陝西省155人(西安市)、広西チワン族自治区1人(防城港市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは74日連続。市中の無症状感染例についても7日連続の出現となり、上海市で1人(浦東新区)。

 12月29日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は2563人(うち輸入性が770人)で、重症者は15人(輸入性3人)。無症状の患者507人(輸入性477人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月下旬以降、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省、陝西省における感染確認例の急増や各地での新規感染確認例の出現により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数を占める状況が続いている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省における再流行はほぼ落ち着き、全国的には安定した状況を維持しているが、新たに陝西省西安市を中心に感染確認が相次いでいる。今回の陝西省西安市での再流行のきっかけは、12月4日に到着したパキスタンからの輸入性事案(デルタ変異株)とみられ、同省内をはじめ、広東省東莞市など省外の各地でも関連事案が確認されている。西安市における累計感染確認数は1000人を超える規模に達し、全市で外出禁止を含む厳格な防疫措置が講じられている。

 このほか、マカオ特別行政区では12月29日まで81日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区では同82日連続ゼロ。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められているとされる。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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