マカオ、2021年の刑事立案件数9538件…対前年3.1%増

 マカオ司法警察局は1月27日、昨年(2021年)通期の犯罪関連統計を公表。

 昨年の刑事立案件数は前年から3.1%増の9538件、検察院送数は6.5%増の1831人だった。新型コロナウイルス感染症流行前にあたる2019年と水際措置の強化でインバウンド旅客が激減したコロナ初年の2020年のおよそ中間程度とのこと。

 殺人事件は3件、重大傷害事件は8件など、各種重大犯罪は依然として低位を維持。2020年並みだった。一方で、詐欺及び情報犯罪件数は顕著な増加となった。

 情報関連犯罪は1676件で、2020年比34.4%増、2019年の2.5倍だったとのこと。不正に入手したクレジットカード情報をオンラインショッピングで用いるケースが61.3%増の663件でIT犯罪の大半を占め、詐欺については、コンピューターあるいはインターネットを介したものが20.4%増。

 ゲーミング(カジノ)関連犯罪は23.2%増の1372件。このうち、高利貸し及び高利貸しに絡む監禁事案は減少となり、これらをターゲットに展開する取り締まりが一定の効果を挙げたことを示しているとした。

 同局では、昨年のマカオの社会治安は安定した良好な局面を維持したとの総括した上、新型コロナの流行が始まって以来、公衆におけるインターネットの活用が急速に進む中、今後も情報犯罪の増加傾向が続くとともに、水際措置の一部緩和に伴うインバウンド旅客数の回復を受け、ゲーミング関連犯罪の増加が見込まれるとの見方を示した。

2021年にマカオで発生した殺人事件現場における捜査活動の様子(写真:澳門司法警察局)

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