中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は吉林省中心に1301人…無症状は上海市が1582人で5日連続最多=3/24

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降も全国的には安定した状況を維持しているが、散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。最近の再流行は主にオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)が主とされる。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が3月25日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月24日の中国本土における新規市中感染確認は1301人(前日から709人減)だったとのこと。内訳は、吉林省1110人(長春市576人、吉林市528人、四平市6人)、上海市27人(浦東新区10人、静安区8人、宝山区3人、徐匯区2人、普陀区2人、楊浦区人、嘉定区1人)、天津市25人(西青区13人、河北区6人、河東区2人、紅橋区1人、東麗区1人、北辰区1人、浜海新区1人)、河北省24人(廊坊市23人、定州市1人)、黒竜江省23人(ハルビン市)、江西省23人(南昌市20人、九江市3人)、福建省17人(泉州市)、山東省13人(浜州市8人、済南市2人、威海市2人、青島市1人)、河南省10人(周口市4人、ラク河市3人、焦作市2人、開封市1人)、遼寧省9人(瀋陽市3人、大連市2人、営口市2人、遼陽市1人、葫芦島市1人)、広東省4人(深セン市2人、東莞市1人、中山市1人)、甘粛省4人(蘭州市)、浙江省3人(杭州市1人、嘉興市1人、衢州市1人)、雲南省3人(徳宏タイ族チンポー族自治州2人、臨滄市1人)、陝西省3人(宝鶏市)、安徽省1人(蕪湖市)、湖南省1人(長沙市)、貴州省1人(黔東南ミャオ族トン族自治州)。このうち吉林省の91人、江西省の15人、天津市、遼寧省、浙江省、山東省の各3人、福建省、河南省、広東省の各1人の計121人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは160日連続。4桁となるのは13日連続。

 市中の無症状感染例についても41日連続で出現し、上海市1582人(閔行区489人、浦東新区183人、徐匯区165人、嘉定区129人、黄浦区102人、松江区92人、宝山区84人、崇明区82人、静安区63人、長寧区59人、普陀区36人、虹口区29人、奉賢区24人、楊浦区20人、青浦区13人、金山区12人)、吉林省900人(吉林市608人、長春市290人、延辺朝鮮族自治州2人)、河北省288人(廊坊市229人、唐山市59人)、遼寧省180人(瀋陽市95人、営口市50人、大連市31人、錦州市2人、遼陽市2人)、福建省153人(泉州市151人、福州市1人、ショウ州市1人)、山東省140人(浜州市124人、青島市4人、シ博市3人、イ坊市3人、煙台市2人、臨沂市2人、威海市1人、聊城市1人)、江西省61人(南昌市56人、宜春市3人、九江市1人、上饒市1人)、天津市42人(西青区21人、河北区11人、東麗区5人、静海区3人、南開区1人、浜海新区1人)、甘粛省29人(蘭州市25人、天水市3人、臨夏回族自治州1人)、江蘇省25人(常州市14人、蘇州市5人、南通市3人、南京市2人、塩城市1人)、安徽省24人(銅陵市19人、合肥市2人、蕪湖市2人、安慶市1人)、広西チワン族自治区17人(防城港市12人、欽州市2人、貴港市2人、崇左市1人)、雲南省15人(徳宏タイ族チンポー族自治州13人、臨滄市2人)、黒竜江省13人(ハルビン市12人、黒河市1人)、河南省12人(焦作市5人、周口市5人、安陽市1人、ラク河市1人)、広東省7人(東莞市6人、深セン市1人)、浙江省1人(衢州市)の計3489人。

 香港・マカオと陸で接する広東省では、今年に入って以降、珠江西岸(マカオ寄り)の珠海市と中山市、珠江東岸(香港寄り)の深セン市と東莞市をそれぞれ中心として断続的に市中感染確認例が出現している状況で、3月24日まで41日連続。近日の同省の感染確認数は顕著な下落傾向にあり、状況が落ち着きつつあるとみられる。

 吉林省では連日4桁台の新規感染者が確認され、深刻な状況が続く。上海市では5日連続で無症状患者の数が最多となったが、感染確認(症状の出現)に至るケースはこれまでのところ低位を維持している。

 3月24日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は2万6892人(うち輸入性が1182人)で、重症者は50人(うち輸入性1人)。無症状の患者2万7046人(輸入性1455人)が医学観察下にあるとのこと。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「動態清零(ゼロコロナ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、昨年11月下旬以降、各地で散発的な再流行が断続的に出現。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。

 マカオ特別行政区では3月24日まで165日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。2月以降は感染確認数が急増しており、第5波開始以来、3月24日までの累計は約108.8万人、死亡率は約0.6%に。すでにピークを過ぎたとの見方が示されているが、依然として高止まりが続く状況。目下、香港ではステルスオミクロンの伝播が主となっているとされる。公立病院の隔離病床及び市中の隔離施設が深刻なキャパシティ不足に直面しており、中国中央のサポートを経て仮設施設の建設、医療支援チームの受け入れなどが進む。

 上述の通り、マカオは安定を維持しているものの、近日は中国本土で出現した感染例の濃厚接触者あるいは二次接触者に認定され、隔離検疫の対象とされるケースも相次いでおり、流入に備えて防疫措置が引き締めとなっている。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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