マカオ、2022年1〜4月累計カジノ税収は17.6%減の約1613億円

 マカオ政府財政局が5月18日付で公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2022年)1〜4月累計の歳入は前年同時期から6.1%減の290億3272.6万パタカ(日本円換算:約4589億円)で、予算執行率は27.9%だった。

 経常的収入に限ると21.3%減の136億6662.7万パタカ(約2160億円)。このうち、いわゆるゲーミング(カジノ)税収は17.6%減の102億0563.0万パタカ(約1613億円)。年度予算執行率は20.5%で、歳入に占めるゲーミング税の割合は35.2%。通常(コロナ前まで)は歳入の約8割を占めたが、ゲーミング税収の大幅減に加え、資本収入に財政準備からの補填分が計上されたことにより割合が小さくなった。

 歳出は1.1%減の262億7647.1万パタカ(約4153億円)で、年度予算執行率は25.3%。新型コロナ経済支援対策を含む援助・補助等の項目157億7730.8万パタカ(約2494億円)を含む経常性費用が歳出の81.0%を占めた。

 財政収支は27億5625.5万パタカ(約436億円)の黒字、前年比では36.4%減。

 ゲーミング税はカジノ粗収益(Gross Gaming Revenue=GGR)がベースとなる。2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫措置の強化等によってインバウンド旅客数が激減し、GGRを直撃。昨年通期のGGRは対前年43.7%増の868.63億パタカ(約1兆3731億円)で、3年ぶりの対前年プラスとなるも、コロナ前2019年水準の3割程度にとどまる。今年1〜4月累計についても前年同期比36.2%減の204.52億パタカ(約3233億円)。マカオ政府の2022年度財政予算における当初カジノ売上見込みは前年から据え置きの1300億パタカ(約2兆0550億円)で、前年は未達だった。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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