マカオ市中でオミクロンBA.5流行続く…6/18以降の陽性者累計391人に

 人口約68万人のマカオでは、約8ヶ月にわたって新型コロナの市中感染確認例ゼロを維持していたが、6月18日深夜以降、陽性者の出現が続いている。

 今回の流行は、感染力が非常に強いとされるオミクロン変異株派生型の「BA.5」によるものとされ、1平方キロメートルあたりの人口密度が2万人超と極めて高いマカオにとって、大きな脅威となっている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは6月27日午後5時から会見を開き、今回のアウトブレイクに関する各種最新情報を発表。

 まず、27日午前0時までの直近24時間にPCR検査を経て陽性が確定した人の数(市中感染事例に限る)は96人(一般市中50人、隔離対象46人)で、6月18日以降の累計357人に。内訳は女性211人、男性146人、年齢8ヶ月〜89歳、症状あり(感染確認)が88人、無症状が269人。このうち60歳の女性1人が重症とのこと。患者は慢性疾患を持ち、ワクチンは3回接種済み(いずれも中国・シノファーム製)だったという。加えて、27日午前0時以降、会見までの間に新規で34人の陽性が明らかになっており、最新の累計陽性者数は391人とした。

 当局では、過去1日に100人近い新規陽性者が見つかっており、依然として増加途上との見方を示したが、前日の新規陽性者のうち46人は隔離対象の中から見つかったのは幸いなこととし、今後も時間をかけて情勢の変化を観察しながら、市中における陽性者の出現状況に応じたリスク評価を行う考えを示した。

 疫学調査を通じ、陽性者は暫定的に10のグループに大別されるとのこと。新たなグループの追加はなし。このうち最多なのが、マカオ半島中央部の新橋エリアにあるアパート「艷麗大廈」の同じ部屋に居住する海外労働者群(すべてミャンマー国籍)と関連する137人の第1グループ、次いで、艷麗大廈の道路を隔てて向かいにあるアパート「達昌大廈」と関連する84人の第2グループ。10あるグループのうち、8つのグループの間には接点があるとされているが、2つのグループについては他グループとの明瞭な関連性が見つかっていないという。いずれのグループにも属さないケースが30人おり、調査が続けられている。

 マカオでは6月19日以降、全市民を対象とした義務的なPCR検査及び迅速抗原検査、さらには一部重点区域、重点人群に対象を絞った追加のPCR検査によるスクリーニングが複数回にわたって実施され、いずれも多くの陽性者の発見に至った。目下(27日午前9時から28日午後6時まで)、3回目の全市民PCR検査が実施されている。検査会場では各人に迅速抗原検査キットが5セット、KN95フェイスマスクが10枚ずつ配布される。

 複数の陽性者が出現したことで局地ロックダウンの対象とされる場所(ビル及び店舗単位)も次々と出現している。27日夕方の会見時点では、レッドゾーン(5日間封鎖、外出不可)が13ヶ所(2641人)、イエローゾーン(外出可能だが重点検査対象に)が51ヶ所(3732人)とのこと。また、レストランのイートイン営業が禁止(テイクアウトに限った営業は可)、映画館やフィットネスクラブなど屋内エンターテインメント・レジャー施設も閉鎖に。政府部門や銀行の窓口の休業も7月1日まで延長され、当局は民間企業についてもテレワークなどを活用し、人流減に協力するよう呼びかけた。なお、局地ロックダウン対象場所を除いて、市民の外出は可能な状況となっているが、政府は伝播リスク軽減のため、不要不急の外出を控えるよう求めている。25日からは公共路線バスの間引き運転(路線により4〜60%減)が開始されたほか、警察官の巡回を増やし、人の集まる状況を発見した場合に警告を発するようになった。なお、カジノ施設については、局地ロックダウン対象となっているホテルフォーチュナ内の施設を除いて営業を継続しているが、入場にあたって48時間以内のPCR検査陰性証明及び毎日の迅速抗原検査陰性結果の提示を必須とするなど防疫措置が強化されている。

マカオで展開中の全市民対象PCR検査会場の様子(写真:GCS)

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