マカオ、2022年2Qのモバイル決済件数が6857万件に…1Qから7.6%増、キャッシュレス決済への移行進む

 マカオ政府金融管理局は8月8日、今年第2四半期(2022年4〜6月期)のクレジットカードとモバイル決済に関する統計を公表。

 今年第1四半期との比較で、マカオの銀行が発行した個人向けクレジットカード及びデビットカードの発行枚数はいずれも増、決済総額はクレジットカードとデビットカードでは減少したが、モバイル決済については取引件数、取引額とも増加を維持した。

 今年6月末時点におけるマカオの銀行が発行した個人向けクレジットカードの総数は166万2136枚で、今年第1四半期から3.5%増、同デビットカードの総数は202万1381枚で、1.9%増。

 今年6月末時点におけるマカオの銀行が承認したクレジットカードの与信総額は今年3月末から1.7%増の478億パタカ(日本円換算:約7944億円)。カード債券総額は23億パタカ(約382億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の36.5%にあたる8億4000万パタカ(約140億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は今年3月末から0.4ポイント上昇の2.9%。

 今年第2四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は今年第1四半期から7.6%減の51億パタカ(約848億円)。このうち、キャッシングが1.4億パタカ(約23億円)で、決済総額の2.8%を占めた。決済件数は3.9%減の843万件。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は6.5%減となる54億パタカ(約897億円)。現金引き出しを除くデビットカードの決済件数は16.4%減の35万件、決済総額は22.1%減となる6億9000万パタカ(約115億円)。

 今年第2四半期のモバイル決済の取引件数は今年第1四半期から7.6%増の6857万件、決済総額は7.6%増の64億パタカ(約1064億円)で、平均決済額は92.9パタカ(約1544円)。今年6月末時点のモバイル決済受理端末及び二次元バーコード付きサイネージの数は0.7%増の約9万3000台。

 参考までに、マカオの人口は約68万人。マカオ政府は昨年、新型コロナ経済支援対策の一環として、市民のモバイル決済プラットフォームアカウントに電子マネーを配布する初の試みを実施。今年も6月から同様のスキームが再実施されている。コロナ禍でオンラインショッピングやモバイルアプリを活用したフードデリバリーの利用も進んでいる状況で、現金決済からキャッシュレス決済の移行が急速に進んでいる印象。

マカオにおける電子消費給付を使ったQRコード決済のイメージ(写真:マカオ政府経済・科技発展局/金融管理局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun