中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1570人、6日ぶり増…5省区で3桁、北京市では大学内で2桁感染者出現=9/6

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月7日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月6日の中国本土における新規市中感染確認者数は323人(前日と59人増)だったとのこと。内訳は四川省85人、チベット自治区76人、内モンゴル自治区57人、広東省42人、北京市14人、黒竜江省14人、海南省13人、山東省12人、遼寧省2人、江西省2人、新疆ウイグル自治区2人、重慶市1人、貴州省1人、陝西省1人、青海省1人。このうち海南省の9人、四川省の8人、広東省の6人、内モンゴル自治区の4人、チベット自治区の2人、新疆ウイグル自治区の2人、黒竜江省の1人の計32人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは326日連続で、34日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1247人(前日から12人増)。内訳はチベット自治区389人、黒竜江省179人、青海省106人、内モンゴル自治区81人、山東省80人、遼寧省77人、四川省72人、広西チワン族自治区68人、江西省58人、貴州省29人、新疆ウイグル自治区29人、広東省18人、河南省14人、陝西省12人、天津市7人、湖北省7人、吉林省6人、海南省6人、甘粛省6人、上海市1人、浙江省1人、安徽省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1570人で、6日ぶり増。また、28日連続4桁に。

 9月6日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6280人(うち輸入性が571人)で、重症者は39人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万4868人(輸入性705人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、依然としてチベット自治区が最多の465人。ラサ市とシガツェ市に集中している状況に変わりはない。

 3桁となったのは、四川省、黒竜江省、青海省、内モンゴル自治区。四川省は157人中121人が成都市からの報告例。同市では5日から3日連続で全民PCR検査が実施されており、市内の広範囲で準ロックダウンに相当する移動制限を含む厳格な防疫措置が講じられている状況。黒竜江省は193人で、無症状が大半を占めた。地域としては大慶市に集中している。

 北京市でも2桁の感染例が出現したが、ほぼすべてが北京化工大学昌平キャンパス内からの報告例。目下、キャンパス内では一切の人が集まる活動の中止と外来車両及び人員の出入りを禁止などの防疫措置を講じ、オンライン授業を展開しているという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。6日の新規感染者数は60人で、広州市、深圳市、恵州市、仏山市、江門市、湛江市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では1万人水準(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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