マカオ、カジノディーラーが客と共謀してゲーミングチップを詐取…被害額約92万円

 マカオ司法警察局は9月30日、不正行為によりカジノ運営企業に損失を与えたとして、マカオ半島新口岸地区にあるカジノ施設に勤務するマカオ人のディーラー職の女(32)と香港人の無職の女(62)の2人を業務上横領罪で逮捕、起訴したと発表。

 警察発表によれば、カジノ運営会社側からディーラー職スタッフと客に扮した仲間が共謀し、ゲーミングチップ額面の大きなものから小さなものへ両替するふりをして、元のチップと両替後のチップをまとめて戻す不正行為によって1万香港ドル(日本円換算:約18万円)が詐取されたとの通報が寄せられたとのこと。カジノ施設の監視スタッフが不正行為を発見した後に2人を取り押さえ、当該ディーラーの担当テーブルの映像記録を確認したところ、別の日と合わせて同様の手口で計5回、合計5万香港ドル(約92万円)分のチップを詐取していたことが判明したという。

 その後の警察による捜査で、2人はカジノ施設内で知り合い、客の女がゲームで負けた際にディーラー職の女に4割の分け前を提供する条件で共謀を持ちかけていたことが明らかに。ディーラー職の女は2019年12月入社とのこと。

 ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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