中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1.47万人…広東省が4千人超で最多=11/12

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月13日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月12日の中国本土における新規市中感染確認者数は1675人(前日から223人増)だったとのこと。内訳は広東省727人、河南省242人、北京市161人、重慶市158人、内モンゴル自治区114人、四川省45人、雲南省41人、山西省40人、新疆ウイグル自治区34人、陝西省17人、甘粛省16人、浙江省11人、山東省8人、黒竜江省7人、江蘇省7人、湖南省7人、遼寧省6人、福建省6人、チベット自治区6人、貴州省5人、青海省5人、河北省4人、安徽省3人、天津市2人、上海市1人、江西省1人、広西チワン族自治区1人。このうち広東省の480人、甘粛省の16人、雲南省の9人、北京市の5人、浙江省の5人、四川省の5人、福建省の3人、重慶市の3人、内モンゴル自治区の2人、山西省の1人、山東省の1人、河南省の1人、湖南省の1人、広西チワン族自治区の1人の計533人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は1万3086人(前日から2735人増)。内訳は広東省3541人、河南省2423人、重慶市1662人、内モンゴル自治区1320人、新疆ウイグル自治区756人、甘粛省601人、河北省585人、黒竜江省412人、青海省300人、雲南省255人、山西省232人、山東省182人、湖南省172人、四川省136人、安徽省99人、湖北省82人、北京市74人、天津市58人、陝西省39人、江蘇省33人、浙江省25人、福建省22人、チベット自治区18人、遼寧省12人、江西省12人、上海市9人、広西チワン族自治区9人、貴州省8人、寧夏回族自治区6人、吉林省2人、海南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1万4761人で、8日連続増。また、3日連続1万人超えとなり、上海市での大規模なロックダウンをはじめ、各地で目立った再流行が出現していた半年前と同水準。

 11月12日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1万2175人(うち輸入性が528人)で、重症者は23人(輸入性ゼロ)。無症状の患者8万0251人(輸入性1081人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月12日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日と同数。このうち広東省(4268人)、河南省(2665人)、重慶市(1820人)、内モンゴル自治区(1434人)の4省区が4桁に上ったほか、新疆ウイグル自治区(790人)、甘粛省(617人)、河北省(589人)、黒竜江省(419人)、青海省(305人)、雲南省(296人)、山西省(272人)、北京市(235人)、山東省(190人)、四川省(181人)、湖南省(179人)、安徽省(102人)の12省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。10月下旬から急増している。12日の新規感染者数は前日から512人増の4268人で、大半が広州市からの報告例。同市の流行はオミクロンBA.5.2によるものとされる。市当局は11日午後の会見で、これまで多くの感染例が出現していた海珠区では実効再生産数(Rt値)が1.6まで下落したものの、依然として高止まりが続く状況で、荔湾区と番禺区でも下落気味とした。一方、天河区と越秀区ついては一旦落ち着いたが、過去2日は再上昇、白雲区ではこう着状態とのこと。目下、市内の広い範囲で移動制限を含む厳格な防疫措置が講じられており、市民生活にも大きな影響が及んでいるという。省内その他は深圳市、珠海市、中山市、茂名市、清遠市などからの報告例。

 このほか、河南省では近日感染拡大が続いており、大半が鄭州市からの報告例。同市では社会面(隔離対象ではない一般市中)から発見に至ったケースが300人近くに上った模様。オミクロンBF.7が流行しているとされる北京市でも3日連続3桁となり、社会面から発見に至ったケースは16人。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun