国際カジノ見本市「G2Eアジア」が再びマカオで開催へ…7月、アジアンIRエキスポ併催

 アジア最大規模の国際カジノ見本市として知られる「G2E(グローバル・ゲーミング・エキスポ)アジア」が今年(2023年)、4年ぶりにマカオで開催されることがわかった。

 G2Eアジアは、アメリカゲーミング協会とリード・エグジビションズの共催で2007年にスタートし、2019年まで13年(回)続けてマカオで開催されてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、2020年と2021年にかけて開催が見合わせが続いた。

 2022年については、マカオがゼロコロナ政策により厳格な水際措置を維持した中、いち早くウィズコロナ政策に転換したシンガポールへ開催地を移転。「G2Eアジア2022スペシャルエディション」として当地で初めて開催されることとなった。

 その後、マカオは2022年12月に事実上のウィズコロナ政策へ転換。2023年1月8日には水際措置が大幅緩和された。出入りに関してはほぼシンガポールと大差はなく、すでにインバウンド旅客数が急回復している状況。

 マカオのカジノ業界に関しても大きなトピックがあり、2023年1月から新たなカジノ運営ライセンス(10年間)がスタートした。ライセンスを獲得したのは既存の6社で変わらずだが、非カジノ要素の拡充や中国本土以外からの誘客が要件となっており、今後の各社の動向に注目が集まっている。

 主催者によれば、今年のマカオでの会期は7月11日から13日までの3日間、会場は往年と同じコタイ地区の統合型リゾート(IR)ヴェネチアンマカオ内コタイエキスポとのこと。また、アジアにおけるIR開発及びそのダイバーシティ化に焦点を当てた新イベント「アジアンIRエキスポ」も併催するという。

 なお、今年はシンガポールでも「G2Eアジア2023スペシャルエディション」が継続開催される。会期は5月30日から6月1日までの3日間、会場は前年と同じIRのマリーナベイサンズ内エキスポ。

 マカオは世界最大規模のカジノ売上を誇る都市だが、G2Eアジアなどのエキジビションを通じて業界の最新トレンドや人材が集うハブとしても存在感を高めていた。昨年、G2Eアジアがシンガポールへ移転した際には、マカオがこれまで築いてきたポジションを揺るがす事態として大きな議論を呼んだ。今年マカオへ復帰することが決まったものの、シンガポールの2拠点開催体制となっており、マカオが唯一無二のポジションを回復するには、まず今年の成功が必須といえよう。

2019年第2四半期に開催された国際カジノ見本市「G2Eアジア2019」エキジビション会場(資料)=2019年5月21日、ザ・ヴェネチアン・マカオにて本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は9月21日、同月25日から2023〜24年シーズンの無償インフルエン…
  2.  マカオ・コタイ地区で統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオを運営するギャラクシーエンターテイン…
  3.  マカオ治安警察局は9月21日、マカオ警察総局による指揮の下、地域社会の良好な治安環境の維持と保護…
  4.  マカオ保安庁は9月21日、マカオと広東省珠海市横琴新区の玄関口となる横琴口岸(イミグレーション施…
  5.  マカオでは、9月から10月にかけての5夜にわたって「第31回マカオ国際花火コンテスト」が開催され…

ピックアップ記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
  3.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  4.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年9月号
(vol.123)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun