在香港日本国総領事館がスリ及びひったくり事案に対して注意喚起…邦人被害も

在香港日本国総領事館は4月13日、現地在留邦人向けの一斉メール配信を通じてスリ及びひったくり事案に対する注意喚起を行った。

 2023年1月から2月までの2ヶ月間で香港において合計3341件(前年同期比37%増)の窃盗が発生し、中でもスリ事案が前年同期比96%増の大幅な増加を記録したとの報道があり、窃盗犯グループの多くは、運動場や商業施設のトイレの出入口付近で待ち構え、被害者の注意が散漫になっているすきを狙って犯行に及ぶ傾向にあるとのこと。

 同館でも、在留邦人からひったくり事案等の発生についての報告を複数件受理しているといい、これらの犯罪は誰もが被害に遭う可能性があるため、決して他人事と思わず、被害に遭わないようにご注意してほしいとした。

香港の町並み(資料)=本紙撮影

 以下、一斉メールに掲載された同館が把握している事例及び被害防止に向けた取り組みを引用する。

●同館が把握している事例
・尖沙咀地区において、後方から近づいてきた車に乗った犯人にカバンをひったくられた。
・尖沙咀地区において、リュックサックを背負って歩いていたところ、後ろから歩いてきた犯人にリュックサックの中に手を突っ込まれ、貴重品を盗られそうになった。

●被害防止に向けた取り組み
・常に荷物から目を離さず、所持品を体から離さない(特に空港やMTR等の交通機関、繁華街、観光地、商業施設等、人通りが多い場所)。
・周囲の状況を確認し、警戒を緩めない。
・旅券や財布等の貴重品は、一つにまとめずに分散して管理をするよう心掛ける。
・バッグ等は開口部を閉じ、道路とは反対側に持ち、ショルダーバッグはたすき掛けにする。特にリュックサックは、人混みでは前に抱えるなど、自分の視界に入るよう気をつける。
・周囲の状況がわかりにくくなるため、「スマートフォンを使用しながら」、「音楽を聴きながら」などの「ながら」歩きは行わない。

 同館では、万が一被害に遭った際の相談先として、香港及びマカオの緊急ホットライン(999)を挙げている。

日本国駐香港総領事館(資料)=本紙撮影

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