マカオ、インバウンド旅客数が4ヶ月で前年通期を上回る…1〜4月累計約722万人

 マカオ政府統計調査局は5月18日、今年(2023年)4月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年4月の単月インバウンド旅客数は前年同月比274.7%増、対前月16.2%増の227万4050人(延べ、以下同)となり、100万人の大台を4ヶ月連続維持したほか、新型コロナの影響が生じた2020年2月以降で初めて200万人を突破した。

 対前年で大幅増となった要因については、昨年12月から事実上のゼロコロナ政策への転換が進み、今年1月8日に水際措置が大幅緩和されたことが大きい。年間最大の書き入れ時となる春節(旧正月)ホリデーがあった1月以降もインバウンド旅客数回復の勢いが持続している状況がうかがえる。

 今年4月のインバウンド旅客の内訳は、宿泊を伴う旅客が前年同月比550.2%増の117万6456人、日帰り旅客が157.7%増の109万7594人。平均滞在時間は0.2日長い1.2日で、内訳は宿泊を伴う旅客が1.4日短い2.2日、日帰り旅客が0.2日長い0.3日。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月比159.3%増の138万6944人、全体に占める割合は61.0%。このうち個人観光客が589.5%増の81万7730人。また、水際措置の大幅緩和を受けて陸路と海路の交通機関が相次いで再開した香港からの旅客数の急回復も持続しており、1039.3%増の74万5282人に。これらに次ぐのが台湾の3万3295人、フィリピンの2万9599人、インドネシアの1万4792人、韓国の8095人。日本は3890人で12位。

 入境ルート別では陸路が最多で、前年比205.2%増の177万9988人。このうち關閘イミグレーション経由が43.0%、港珠澳大橋経由が40.9%、横琴イミグレーション経由が11.8%を占めた。また、海路は1786.3%増の34万0831人、空路は2681.5%増の15万3231人。

 今年1〜4月累計のインバウンド旅客数は前年同期比190.8%増の722万2408人。内訳は、宿泊を伴う旅客が342.8%増の381万5209人、日帰り旅客が110.1%増の340万7199人。平均滞在時間は0.1日長い1.3日で、内訳は宿泊を伴う旅客が1.1日短い2.3日、日帰り旅客が0.2日長い0.3日。

 なお、昨年通期のインバウンド旅客数は対前年26.0%減の570万0339人で、新型コロナの影響が生じて以降の最少だった。今年4月終了時点で昨年通期を上回ったことになる。今後はコロナ前との比較でどこまで回復するかが注目される。

マカオの各イミグレーション施設で出入境旅客が増加している状況=港珠澳大橋マカオ側イミグレーション(図版:MGTO)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は5月6日、同月2日に他人名義の中国パスポートを使ってマカオ入境を企図した20代…
  2.  独特の食文化を有するマカオは2017年に「ユネスコ食文化創造都市」に認定された。以降、マカオ政府…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)と治安警察局は5月6日、マカオにとって第一、第二の旅客ソースにあたる…
  4.  香港特別行政区政府の報道官は5月6日、中国本土で大型連休となる五・一(労働節)ゴールデンウィーク…
  5.  マカオ政府金融管理局は5月6日、今年(2024年)3月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun