マカオのカジノ市場、マスの需要が来年にもコロナ前上回る…大手金融機関見通し

 マカオでは長くゼロコロナ政策が維持され、インバウンド旅客数も低迷したが、昨年(2022年)12月に事実上のウィズコロナへ転換し、水際措置の緩和が一気に進んだ結果、状況が一変。今年(2023年)に入って以降はインバウンド旅客数が急回復しており、カジノ粗収益(Gross Gaming Revenue=GGR)にも波及している。

 今年1〜6月累計の同GGRは801.36億パタカ(日本円換算:約1兆4333億円)で、コロナ前2019年同時期の53.6%に相当する。

 もう少し詳しくみると、今年1〜6月累計のVIPルームによるGGRを反映するVIPバカラ売上は207.22億パタカ(約3706億円)で、コロナ前2019年同時期の3割弱にとどまる。一方、これを除いたマス(いわゆる平場)は同8割弱の594.11億パタカ(約1兆0624億円)となっており、マスがGGRの回復をけん引している状況がうかがえる。

 このほど大手金融機関のHSBCが公表した研究レポートによれば、マカオのカジノ市場の回復は事前予想を上回って推移しており、同行は今年から2025年にかけての年次GGRの見通しを12〜19%上方修正するとともに、コロナ前2019年と比較した3年間のマスの需要の回復度についても86%、105%、115%とした。

 同行では、今年第2四半期のGGRが前の四半期から30%増となる450億パタカ(約8049億円)に上り、同行の事前予測値の390億パタカ(約6975億円)を上回ったとし、第3四半期についても夏休みシーズンの高い需要の恩恵を受ける可能性があるとのこと。6月の中国本土からのインバウンド旅客数は2019年同月の69%に上り、前月は61%だったとし、新ホテルの開業は豊富なイベントがランナップする中、今後も継続してより多くの旅客を吸引するだろうとした。ただし、今年第2四半期のギャンブラー1人あたりの平均支出は前の四半期から下落し、この傾向が続くとみられることから今年下半期のGGRの回復ペースはスローダウンする見込みだが、ここまでマカオのカジノ市場の需要は予想を上回るペースで回復してきていること強調した。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

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