マカオのインバウンド市場、下半期は国際旅客数の回復に期待

 マカオでは事実上のウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和があった年初以来、政府が中国本土、香港、台湾以外からの国際旅客の吸引に取り組んでいる。

 総インバウンド旅客数は順調な回復が進んでいるが、中国本土と香港からの旅客が主となっており、今年上半期累計の国際旅客数は約47.4万人(延べ、以下同)で、全体に占める割合は4.1%にとどまる。コロナ前までは約1割を占めていたことから、国際旅客の戻りが遅れている状況がうかがえる。

 ただし、直近の6月に限れば国際旅客の割合は上半期の平均を上回る5.4%となっており、回復そのものは進んでいる。

 国際旅客の回復が遅れた要因として、マカオのウィズコロナ転換時期が比較的遅かったこと、マカオ国際空港を発着する国際線のフライト数が依然としてコロナ前を大きく下回ることなどが挙げられるが、このところフライトの状況は改善が続き、また政府旅遊局による各地でのプロモーション効果等もあり、下半期にかけて回復が期待されている。

 今後、マカオのインバウンドマーケットについては、総インバウンド旅客数と合わせて、国際旅客の割合がコロナ前と比較してどの程度まで回復が進むかが焦点といえる。

 マカオの今年上半期の総インバウンド旅客数は約1164万人で、コロナ前同時期の約57%となっている。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島にて本紙撮影

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