マカオから中国本土へ焼け焦げた中古バッテリー320kgを自家用車で密輸の運び屋摘発

 澳門海關(マカオ税関)は8月2日、前月(7月)31日に広東省との陸路の玄関口のひとつにあたる横琴イミグレーションの自家用車用出境ゲートの税関検査場で違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に絡む中古バッテリーの密輸事案を1件摘発したと発表。

 税関によれば、31日正午頃、リスク管理システムによるアラートにより横琴イミグレーション経由で中国本土側へ向かうマカオ登録の自家用車1台を調査した際、運転手のマカオ人の女(39)は税関申告が必要な物品はないと告げたが、車両に対する詳細検査を実施したところ、助手席のフットスペースやトランクなどなどから焼け焦げた中古バッテリー計320キログラムが発見されたという。

マカオ税関が押収した大量の焼け焦げた中古バッテリー(写真:澳門海關)

 運転手が当該物品の輸出に必要な書類を提示できず、税関は密輸事案と判断。税関の調べに対し、運転手は報酬を得て物品の運搬を手助けしたと説明したといい、税関は本件の背後に組織的な密輸ネットワークが存在するものとみて追跡を進めるとともに、全力を挙げて運び屋を取り締まるとした。

 なお、この運転手の女については隠匿工作により密輸を図ったとして対外貿易法違反で起訴済みで、最大5万パタカ(約89万円)の罰金が科されるとのこと。

 目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2023」を展開する中、税関でも水際での警戒を強化して臨んでいるとした上、中古バッテリーは保管状態により自然発火を起こし火災につながる可能性もあり、これを密輸することはイミグレーション施設の安全上のリスクにもなるとし、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、またいかなる運び屋行為にも関与しないよう重ねて呼びかけを行った。

密輸品の自家用車内における隠匿状況(写真:澳門海關)

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツなどが目立っている。

 横琴イミグレーション施設では、7月23日にもマカオ登録の運び屋による自家用車を使った中古バッテリーの密輸事件が摘発されたばかり。近年、マカオ登録の自家用車が比較的簡単な手続きで広東省に乗り入れ可能となる政策が導入されたことを受け、マカオと中国本土との間の自家用車での往来が増えている。

密輸品の自家用車内における隠匿状況(写真:澳門海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府環境保護局(DSPA)は6月20日、同局が主催する2023年度「マカオグリーンホテルア…
  2.  マカオ治安警察局は6月19日、マカオ半島中区の路上のエンリケ航海王子大通りでパトロール中、路上で…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は6月19日、今年(2024年)4月の飲食業と小売業に関する景気調査結…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオの運営会社は6月18日、来月(7…
  5.  マカオ司法警察局は6月18日、マカオで被害が確認された特殊詐欺(電話詐欺)事案に絡み、30代の香…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年6月号
(vol.132)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun