マカオ、カジノで負け交際相手から現金詐取した中国人の男逮捕…親の医療費が必要などと嘘

 マカオ治安警察局は8月11日、同月4日に交際相手の女性から多額の現金を詐取したとして中国本土居民の男(35)を相当巨額詐欺罪容疑で逮捕したと発表。

 警察発表によれば、被害者の女性はマカオ人で、今年(2023年)5月にマカオのカジノ施設で相手と知り合い、交際に発展したという。その後、6月下旬に交際相手から母親の病気の治療のため急きょ現金が必要と言われ、7月にかけて数回にわたり合計約33万人民元(日本円換算:約660万円)を振り込んだとのこと。

 7月下旬になり、被害者が交際相手に母親の状況を尋ねたところ、交際相手は母親が数日前に鏡湖醫院(マカオの私立総合病院)で亡くなり、死後の手続きのために必要として再び現金を要求されたが、疑念が湧き、相手に入院記録と死亡証明の提示を求めたところ、一向に回答がないため、同月30日にマカオで落ち合い、8月4日に2人で病院を訪れて窓口で問い合わせをしたところ、記録がないことが判明。被害者は騙されたことに気づき、病院内に駐在している警察官に救助を求めるに至ったという。

 被害者は医療費の他にも被疑者に対して合計約9万6800人民元(約194万円)を振り込んでいたとのこと。

 被疑者は警察の調べに対し、動機については今年6月下旬にマカオのカジノで大きく負けてしまい、交際相手に嘘をついて現金を詐取しようと考えるに至ったとし、詐取した現金についてはすでにカジノで使い果たしたと供述したとのこと。

 マカオでは今年に入って以降、水際措置の大幅緩和によりインバウンド旅客数が急回復しており、カジノ施設の人流も明らかに増加する中、このところカジノで負けたことをきっかけとする事件がしばしば発生している。

交際相手から現金を詐取したとして逮捕された男(写真:マカオ治安警察局)

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