2014年行政長官年頭挨拶―人間本位の施政継続

マカオ特別行政区の崔世安(フェルナンド・チョイ)行政長官が2014年の年頭の挨拶を発表。継続して「人間本位」の施政を掲げ、民生の改善など安定した社会、経済作りに取り組む方針だ。

行政長官の年頭挨拶の内容は下記の通り。

2014年がスタートするにあたり、特区政府を代表して市民の皆に心から新年祝賀のご挨拶を申し上げます。

2013年を振り返りますと、中央政府による一貫した多大なる支持、広く住民の共同努力の下、特区政府は変化の激しい外部環境に慎重に対応し、マカオ経済、社会の安定かつ持続的な発展に努めてまいりました。我々は「以人為本(人間本位)を施政理念として実務を推進し、教育、社会保障、医療・衛生、住宅の四大長期メカニズムの構築、それを補完する短期的支援措置と優遇政策の有機的な組み合わせにより、常に住民の福祉を重視し、皆で発展の成果を分かち合える社会を目指してきました。私たちは常に謙虚な心を持ち、社会団体や住民との対話を通じて意見や提案に耳を傾けてまいりました。つまり、特区政府と広く住民の皆様は同じ目標を共有し、内外の課題を克服し、マカオの豊かな調和と安定した発展を共に作り上げることができました。家族ともいえるマカオ特区を愛し、支援いただいている全住民の皆様へ、心からの賛辞をお送りいたします。

2014年の展望について、特区政府では継続して「人間本位」の施政理念の下、社会保障、医療・衛生、教育、住宅、交通、環境などの長期計画の策定を通じ、経済発展、民生の改善を重点政策として推し進め、市民生活の総合的なレベルアップを目指してまいります。特区政府は先に挙げた四大長期メカニズムに基づき、マカオ社会・経済の持続的発展を可能とし、人材の多元化を実現するための長期人材育成計画の立ち上げます。社会に様々な問題や要求が存在することは明らかで、特区政府の施政についても改善すべきところがありますが、共に助け合い、困難と課題を克服することで、マカオの素晴らしい一年を作りあげられるよう、皆様の協力を賜りたく存じます。

中央政府の力強い支持の下、私たちは「一国二制度」、「マカオ人によるマカオ統治」、高度な自治の方針を貫徹してまいります。私たちは中央政府がよりよい発展モデルを目指して改革開放路線を促進し、中華民族の偉大復興事業の新しい第一歩を推進する中、マカオが新たな発展を遂げることと信じています。私たちは祖国とマカオを愛する良き伝統をさらに継続して拡大し、祖国である中国本土との経済・貿易関係と様々な分野における交流、地域協力のレベルアップを通じ、マカオの多元的発展と競争力アップを図る必要があると思います。

休暇期間中も業務に励み、市民サービスに努める公務員と各界の皆様へ、この場を借りて感謝を申し上げます。

最後になりますが、住民の皆様へ新年のお祝いと、お身体の健康、事業の進歩、ご家族の幸せを心より祈願いたします。

マカオ特別行政区政府本部(写真はイメージ)—本誌撮影

マカオ特別行政区政府本部(写真はイメージ)—本誌撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  4.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun