マカオ税関、直近1週間で密輸事案96件摘発…たばこ、冷凍肉、コスメなど

 マカオ税関(マカオ税関)は9月5日、前月(8月)29日から同月4日までの期間、マカオと外地との玄関口となる複数のイミグレーション施設(關閘、外港、青茂、横琴)及び郵政総局での税関検査で密輸事案を計96件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳はたばこ・電子たばこ1万7848本、シガー2502グラム、酒類12リットル、コスメ・スキンケア用品552点、薬品・注射剤202点、中古スマートフォン54台、カメラ・カメラパーツ13点、メモリーカード27点、食材(冷凍肉など)291キログラムなどとのこと。

税関が発見した密輸品のたばこ(写真:澳門海關)

 いずれも無申告で持ち込みを企図し、税関検査場で調査対象となり、検査で物品の発見に至ったが、輸出入に必要な書類を提示できなかったもの。菓子のパッケージ内に隠したり、身体にラップで巻き付けるなどの偽装工作が認められた事案、事前に得た情報により特定の小包にターゲットを絞って海外から発送された大量のたばこの発見に成功したケースがあったとした。

 96件の密輸事案に関与した96人はいずれもマカオ人(23〜77歳)で、税関では全員を対外貿易法違反=最大10万パタカ(約180万円)の罰金=で起訴するとした。

税関が発見した密輸品の冷凍肉(写真:澳門海關)

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、冷凍肉などが目立つ。

 目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2023」を展開する中、税関でも水際における警戒を強化して臨んでいるとした上、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を得て違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に関与することがないよう重ねて呼びかけを行った。

身体にラップで巻き付けてコスメの密輸を図った事例(写真:澳門海關)

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