マカオ政府、コロアンビレッジ荔枝碗造船所跡一帯の活性化計画発表…IR運営事業者GEGが参画

 マカオ政府は9月28日、コロアン島のコロアンビレッジにある荔枝碗造船所跡一帯の活性化プランを発表。同プランにはマカオ政府とカジノ経営コンセッションを締結する6陣営の一角にあたるギャラクシーエンターテインメントグループ(GEG)が参画することも併せて明らかにされた。

 荔枝碗造船所は1950年代に建てられ、90年代に営業を終えた木造船の製造とメンテナンスが行われていた施設。自然と人工物が織りなす特色ある景観を残し、またマカオに比較的完全な形で残る造船工業遺産でもあり、文化局が再開発を進め、今年(2023年)6月に一部が観光・文化施設としてオープンしたばかり。

 今回の活性化計画では、現有施設をベースに、より多元的なカルチャー・ツーリズム体験を付加する内容とし、市民や観光客の呼び込みと歴史・文化的記憶の伝承につながるコンテンツを盛り込むとしている。

 GEGでは、第一段階として荔枝碗エリア及びマカオの造船業の歴史に関する展示館を設置し、見学ツアーやワークショップ、交流活動などを行うほか、エリア一帯の緑化、休憩施設、地元デザイナーとの協力によるインスタレーションアート作品の展示、また親子遊戯施設、カルチャー・アート関連ショーの開催、ITを活用した最新型の農場、おしゃれな書店とカフェの誘致などを検討しており、詳細は追って発表するとしている。

 先にマカオ政府はカジノ経営コンセッション6社それぞれと6つの歴史・文化エリア及び施設の活性化計画に取り組むことを明らかにしており、今回発表された計画のほか、ウィンマカオ社と福隆新街、MGMチャイナ社と媽閣エリア、メルコリゾーツ社と內港23号・25号埠頭及びモンテの砦、SJMリゾーツ社と新馬路・内港エリアにおける活性化計画がそれぞれ発表済み。

マカオ政府とギャラクシーエンターテインメントグループによる新馬路及び内港一帯の活性化プラン発表会見の様子=2023年9月28日(写真:マカオ政府文化局)

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