年末に開業控えたマカオLRTタイパ線の新駅で消防訓練実施

 マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の一部区間が開業した。

 現在、タイパフェリーターミナル駅と海洋駅の間の9.3キロメートル、11駅の区間で営業運転を行っており、年内にも海洋駅から西湾大橋を通ってマカオ半島南部の媽閣駅に至るまでの1駅分が開業予定。マカオ半島部への乗り入れ実現により、利便性向上、利用者の増が期待されている。

 媽閣駅は著名な世界遺産「媽閣廟」のすぐ南側に位置し、LRT駅のほか、バスターミナル、タクシー乗り場、観光バス乗り場、公共駐車場などで構成される交通ハブとして計画されたもの。駅舎はすでに完成済みで、バスターミナルや公共駐車場が先行オープン済み。

マカオLRTタイパ線媽閣駅で実施された消防訓練の様子=2023年10月13日(写真:マカオ消防局)

 マカオ消防局は10月13日、治安警察局、交通事務局、公共建設局、マカオLRT運営会社と共に同日午前に開業を控えた媽閣駅で突発的な事故対応能力及び関係各所の連絡調整メカニズムの強化を目的とした消防訓練を実施したと発表。

 今回の訓練は「駅コンコース階にある商店用電気設備の故障により火災が発生し、火が付近の貨物に燃え移って濃い煙が広がり、火災報知器とスプリンクラーの作動に至ったが、火の勢いが止まらなかった」とする想定で実施され、LRT運営会社による緊急対応マニュアルに沿った安全措置の発動、避難及び消防への通報、現場へ到着した消防隊による消火及び避難、捜索、負傷者の救護活動の手順などが確認されたとのこと。

 訓練には消防隊員25人を含む約110人と緊急車両7台が参加し、1時間程度で終了。事前に想定した効果を達成して無事に終了したという。

マカオLRTタイパ線媽閣駅で実施された消防訓練の様子=2023年10月13日(写真:マカオ消防局)

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