2022年の対マカオ直接投資流入は約5428億円…カジノ業のマイナスが拡大

 マカオ政府統計調査局が10月25日に発表した昨年(2022年)の直接投資統計によれば、同年マカオへ流入した外来直接投資は前年から30.8%減の292.4億パタカ(日本円換算:約5428億円)だった。

 業種別では、金融業が222.8億パタカ(約4136億円)、卸売・小売業が41.6億パタカ(約772億円)、ゲーミング(カジノ)業が25.8億パタカ(約479億円)、主な直接投資元は中国本土の200.9億パタカ(約3730億円)、英領ヴァージン諸島の56.8億パタカ(約1054億円)。

 外来直接投資者の投資損失は101.8億パタカ(約1890億円)で、外資のゲーミング業における赤字が353.1億パタカ(約6555億円)まで拡大したことがマイナスの主要因。このほか、金融業と卸売・小売業の投資利益(税引後利益及び受取利息などを含む)はそれぞれ8.7%減の147.5億パタカ(約2738億円)と32.6%減の75.7億パタカ(約1405億円)。

 2022年末時点までの対マカオ累計直接投資総額は前年から5.8%増の3673.1億パタカ(約6兆8190億円)。投資元の国・地域別では、中国本土、英領ヴァージン諸島からがそれぞれ24.8%増の842.5億パタカ(約1兆5641億円)、5.5%増の720.5億パタカ(約1兆3376億円)に。一方、香港からについては3.0%減の955.4億パタカ(約1兆7737億円)。業種別では、金融業が17.6%増の1222.8億パタカ(約2兆2701億円)、卸売・小売業が12.8%増の367.3億パタカ(約6819億円)、ゲーミング(カジノ)業が1.6%減の1434.0億パタカ(約2兆6622億円)。

 このほか、2022年のマカオ企業による在外直接投資は66.7%減の85.7億パタカ(約1591億円)、投資利益は2.4%増の9.1億パタカ(約169億円)。2022年末時点までの累計は前年から6.0%増の1066.3億パタカ(約1兆9796億円)で、中国本土向けが4.7%増の798.2億パタカ(約1兆4818億円)を占めた。

 直接投資統計は工業、建設業、卸売・小売業、ホテル・飲食業、運輸・倉庫・通信業、金融業、ゲーミング業、不動産開発・賃貸販売業等に属するマカオ企業が対象で、個人は含まれない。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2020年7月本紙撮影

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