水中スクーター使った中国本土からマカオへの密航事案摘発

 澳門海關(マカオ税関)は1月25日、水中スクーターを使ったとみられる中国本土からマカオへの密航事案1件を摘発したと発表。

 同月24日未明、広東省珠海武警支隊から「(珠海の)横琴から泳いでマカオの沿岸に向かっている不審者が1人いる」との通報を受け、密航の可能性があるとして海域スマート監視システムを活用してターゲットを確認し、すぐに高速巡視艇、パトロールカー、ドローン部隊を現場へ急行させ、まもなくコタイ地区のルーズベルトホテル付近の沿岸で不法上陸者とみられる男の身柄確保に成功したとのこと。

 男は税関の調べに対し、不法上陸したことを認めた上、ネット通販で購入した水中スクーターを使って密航を試みたが、途中で動作しなくなったため廃棄したと供述。税関による徹底捜索により、男の不法上陸地点近くの沿岸から水中スクーター1台とライフジャケット1着を発見するに至ったという。

マカオ税関が捜索による発見した水中スクーターとライフジャケット(写真:澳門海關)

 なお、男の身元については33歳の中国人(中国本土居民)で、マカオ入境禁止措置期間中だったとした。税関では、男を出入境施設不経由入境罪で検察院送致したとのこと。

 マカオでは、昨年(2023年)7月にかけて複数回の水中スクーターを使った密航事案が3件相次いで摘発され、いずれの摘発現場も中国本土側とマカオ側の陸地が比較的近い場所だった。

 税関では、今後も海上及び沿岸における巡回強化を継続して臨むことで、違法行為を撲滅するとしている。

検察院送致された密航者の男(写真:澳門海關)

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