マカオ、2024年上半期のインバウンド旅客数が43.6%増の約1672万人に…コロナ前2019年同時期の82.4%

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月19日、今年(2024年)6月及び上半期(1〜6月)累計の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年6月のインバウンド旅客数は前年同月から15.5%増、前月から5.2%減となる255万1318人(延べ、以下同)だった。コロナ前2019年同月と比較した回復率は82.4%。

 内訳は、日帰り旅客が前年同月から25.8%増の131万6114人、宿泊を伴う旅客が6.1%増の123万5204人。平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、宿泊を伴う旅客が0.1日延びて2.3日、日帰り旅客が横ばいの0.2日。

マカオの世界遺産・市政署ビル前を走るペディキャブ(資料)=2023年7月本紙撮影

 今年上半期累計のインバウンド旅客数は前年同時期から43.6%増の1671万9983人、2019年同時期と比較した回復率は82.4%。内訳は日帰り旅客が59.3%増の888万8503人、宿泊を伴う旅客が29.1%増の783万1480人。日帰り旅客と宿泊を伴う旅客の比率は1:0.9に。平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、このうち宿泊を伴う旅客は横ばいの2.2日。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同時期から52.9%増の1153万7999人、全体に占める割合は69.0%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客は31.8%増の595万0165人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は4.5%増の360万8467人、台湾からは130.4%増の40万4895人。中国本土、香港、台湾からのインバウンド旅客数の2019年の同月と比較した回復率はそれぞれ80.6%、97.7%、75.6%に達した。

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)は1.5倍増の116万8622人、2019年同時期と比較した回復率は67.2%。このうち東南アジアでは、フィリピン(23万4336人)が1.1倍増となったほか、インドネシア(9万1953人)、マレーシア(8万5122人)、タイ(7万4420人)で、それぞれ58.2%、2.0倍、1.5倍増。北東アジアについては韓国(23万1859人)、日本(6万1870人)で、それぞれ4.0%、1.8%増。ただし、2019年からの回復率については東南アジアからが順調な一方、北東アジアからは出遅れている状況。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は6月30日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チ…
  2.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は7月1日、今年(2025年)6月の月次カジノ売上(粗収益、…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は6月30日、今年(2025年)3〜5月期の雇用統計を公表…
  4.  中国では、東京電力福島第一原子力発電所からの「ALPS処理水」の海洋放出をきっかけに、2023年…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は6月26日、中国旅遊研究院が発表した「2024年中国ツーリストアウ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun