マカオのカジノ街にある質店で強盗事件…容疑者は中国本土へ逃走も4時間以内に逮捕

 マカオ司法警察局は7月28日午後に特別会見を開き、同日未明にカジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区の質店で発生した強盗事件について、中国本土の警察当局との連携により約4時間以内での容疑者逮捕に成功したと発表。

 同局によれば、28日午前5時40分頃、被害に遭った質店から警察へ通報があり、買い物客に扮した男が店内に入った後、突然シャッターを閉めた上、果物ナイフを女性店員1人の首に近づけて現金を出せと要求。別の店員が抵抗を試みるも、果物ナイフで脅され、男は店内にあった現金約14.5万香港ドル(日本円換算:約290万円)を持って逃走したとのこと。この際、女性店員1人が首に軽傷を負った。

 同局の捜査で、容疑者の男が店舗を出てからタクシーに乗ってマカオ半島北部の關閘イミグレーション施設へ向かい、そこから中国本土に逃走していたことが判明したため、緊急警務連絡メカニズムを発動して中国本土の警察当局へ通報。広東省公安庁の指揮のもと、珠海市公安局が全力を挙げて捜査を展開し、事件発生から4時間以内に同市内で男の逮捕に成功したという。目下、珠海警察当局が他に関与した人物の有無など調査を継続しているとした。

 マカオと中国本土(珠海市)、香港の間は陸路で24時間往来が可能となっている。アフターコロナで外地との往来が正常化して以来、ボーダーを跨ぐ犯罪もしばしば発生しており、三地の警察当局間での連携、情報共有等の対策が進められている。

マカオ司法警察局による特別会見の様子=2024年7月28日(写真:マカオ国際司法警察局)

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